【SQL入門】ORDER BY句の使い方、複数条件の並び替えについて解説

  • 2024.01.29
       
【SQL】ORDER BY句の基本的な使い方

今回は、データベース言語SQLにおいて、データの並べ替えを行う「ORDER BY」句について解説します。さらに、データの絞り込みを行う「WHERE」句、データのグループ化を行う「GROUP BY」句との組み合わせや、NULLデータの扱いについても解説します。

ORDER BY句とは?

SQLの「ORDER BY」句とは、データベースからデータを取得する際に、特定のカラムに基づいて結果をソート(並び替え)するための仕組みです。これにより、データの整理や分析を行いやすくなります。

ここでは、以下のサンプルテーブル「customer」を用います。まず、あなたがある企業やお店のために、集客目的の広告を運用する担当者になったと想定してください。

あなたは広告ad1,ad2,ad3を出して、集客を図っており、その結果6名の購入につながりました。そのレコードが「customer」テーブルに保存されています。

【サンプルテーブル】

「customer」テーブル

nameroutesaved_dateprice
佐藤ad12023-04-01 17:29:312100
鈴木ad22023-04-05 13:10:453500
加藤ad12023-04-19 11:37:011300
山本ad32023-05-03 15:59:584200
伊藤ad12023-05-13 09:11:475000
松田ad22023-05-24 19:49:282500

ORDER BYの使い方は?

ORDER BYを使う際の、基本的な形を構造的に示すと、以下の形になります。

【使用イメージ】

SELECT 抽出するカラム名
FROM 対象のテーブル名
ORDER BY ソートするカラム名 ASC/DESC;

ASCは昇順(小さいものから大きいものへ)、DESCは降順(大きいものから小さいものへ)を示します。

実際に使用する際には何かしらの関数と一緒に用いることが多いため、上記の形は最小限のシンプルな形です。あくまで基本形として押さえましょう。

レコードを並べ替える

昇順に並び替える

customerテーブルを値段の安い順に並べ替えます。

【実行コード】

SELECT name, route, saved_date, price
FROM customer
ORDER BY price ASC;

【実行結果】

この結果、以下のようにpriceで昇順にソートされたデータが取得されます。

nameroutesaved_dateprice
加藤ad12023-04-19 11:37:011300
佐藤ad12023-04-01 17:29:312100
松田ad22023-05-24 19:49:282500
鈴木ad22023-04-05 13:10:453500
山本ad32023-05-03 15:59:584200
伊藤ad12023-05-13 09:11:475000

デフォルトではORDER BYは昇順でソートされます。降順でソートしたい場合はDESCを使用します。

降順に並び替える

続いて、customerテーブルを値段の高い順に並べ替えます。

【実行コード】

SELECT name, route, saved_date, price
FROM customer
ORDER BY price DESC;

【実行結果】

nameroutesaved_dateprice
伊藤ad12023-05-13 09:11:475000
山本ad32023-05-03 15:59:584200
鈴木ad22023-04-05 13:10:453500
松田ad22023-05-24 19:49:282500
佐藤ad12023-04-01 17:29:312100
加藤ad12023-04-19 11:37:011300

複数の要素でソートはできる?

ORDER BY句では、ソート条件をカンマで区切ることで、複数の要素をそれぞれ並び替えることができます。この機能は、主要なソート条件(第1ソート)で並べた後、同じ値を持つレコードに対してさらに別のカラム(第2ソート)でソートを行います。

では実際にデータを使って見ていきます。第1ソートにrouteの昇順、第2ソートにpriceの降順を適用すると、以下のようなクエリとなります。

【実行コード】

SELECT name, route, saved_date, price
FROM customer
ORDER BY route ASC, price DESC;

【実行結果】

nameroutesaved_dateprice
伊藤ad12023-05-13 09:11:475000
佐藤ad12023-04-01 17:29:312100
加藤ad12023-04-19 11:37:011300
鈴木ad22023-04-05 13:10:453500
松田ad22023-05-24 19:49:282500
山本ad32023-05-03 15:59:584200

routeカラムの昇順でad1, ad2, ad3の順番で表示され(第1ソート)、同一のroute値を持つデータについては、priceの降順(第2ソート)が表示されています。

WHERE, GROUP BY, NULLデータと併用できる?

SQLでは、データの絞り込みや集計、さらにソートを組み合わせて実行することが可能です。以下では、ORDER BYとGROUP BY、WHERE、そしてNULLデータを考慮した活用法について解説します。

あなたのご希望に沿った案件が必ず見つかります
【フリーランス向け】高収入好待遇の案件をご紹介

TECH MANIA フリーランス

≫まずは簡単60秒で無料お問い合わせから≪

WHERE句を使った絞り込みとソート

WHERE句を使用してデータを絞り込み、その後でORDER BY句を用いてソートする例を考えてみましょう。

【実行コード】

SELECT name, route, saved_date, price
FROM customer
WHERE route = 'ad1'
ORDER BY price DESC;

上記のSQLクエリは、routeがad1のデータを抽出し、その結果をpriceの降順にソートします。

【実行結果】

nameroutesaved_dateprice
伊藤ad12023-05-13 09:11:475000
佐藤ad12023-04-01 17:29:312100
加藤ad12023-04-19 11:37:011300

WHERE句の使い方や詳細については、以下の記事をご覧ください。

NULLデータについて

(注: 上記のテーブルデータにNULLが存在しないため、以下のデータを追加して説明します。)

山田ad32023-06-01 12:34:56NULL

想定: priceカラムにNULLのデータが存在するとする。この場合、ORDER BY句でソートを行う際にNULLデータはどう扱われるかを見ていきます。通常、NULLは他のどの値よりも小さいとして扱われます。

【実行コード】

SELECT name, route, saved_date, price
FROM customer
ORDER BY price ASC;

【実行結果】

nameroutesaved_dateprice
山田ad32023-06-01 12:34:56NULL
加藤ad12023-04-19 11:37:011300
佐藤ad12023-04-01 17:29:312100
松田ad22023-05-24 19:49:282500
鈴木ad22023-04-05 13:10:453500
山本ad32023-05-03 15:59:584200
伊藤ad12023-05-13 09:11:475000

このように、priceがNULLのデータは昇順ソートでは最初に表示されます。SQLの多くの実装では、NULLは最小の値として扱われるためです。

GROUP BYとの組み合わせ

データの集計にGROUP BY句を使用し、その結果をORDER BY句でソートする方法を見てみましょう。

【実行コード】

SELECT route, AVG(price) as average_price
FROM customer
GROUP BY route
ORDER BY average_price DESC;

上記のSQLクエリは、routeごとの平均priceを計算し、その結果をaverage_priceの降順にソートします。

【実行コード】

routeaverage_price
ad34200
ad23000
ad12800

この表には、各routeの平均priceが降順に表示されています。

このように、複数のSQL機能を組み合わせることで、より詳細にデータの取得や整理が行えます。

GROUP BYの使い方や詳細につきましては、以下の記事をご覧ください。

まとめ

今回紹介した、ORDER BYはSQLでデータを指定した順序で分かりやすく表示するための非常に便利な句です。

その他、SQLの様々な特徴や使用方法について例を交えて説明している記事もございますので、ぜひ参考にしてみてください。

SQLの勉強方法は?

SQLには、今回紹介したORDRE BY以外にも多くの構文があり、完全に習得し、自在にデータを扱えるようになるには多くの学習時間と実践の時間が必要になります。

特に、実践の時間については独学ではなかなか設けることができないものです。実践を交えてSQLを身につけたいと考えるのであれば、総合的な実践まで経験できるプログラミングスクールがおすすめです。

当サイトTECH MANIAでは、最短3か月で基礎から実践力・応用力まで身につけることのできるプログラミングスクールを開講しています。

<テックマニアの特徴>
・たしかな育成実績と親身な教育 ~セカンドキャリアを全力支援~
・講師が現役エンジニア ~“本当”の開発ノウハウを直に学べる~
・専属講師が学習を徹底サポート ~「わからない」を徹底解決~
・実務ベースでスキルを習得 ~実践的な凝縮カリキュラム~

独学でつまずいた方、一流のITエンジニアとしてスキルを高めていきたい方は必見です。
お問い合わせは以下のリンクからお進みください。

TECH MANIAスクール

▼関連記事

     

Programmingカテゴリの最新記事