Ubuntuとは?

Ubuntu とは「誰にでも使いやすいOS」をコンセプトとして開発されたLinux 系のOS です。
Linux 系とはLinux をベースに作られたOS のことで、Linux ディストリビュージョンを指し
ます
ディストリビューション
カスタマイズしたものを外部に公開することも可能で、用途に合わせてアプリケーション(ソフトウェア)をパッケージ化したものが多く存在しています。
これを「ディストリビューション」と呼びます。
オープンソースであるLinuxには多くのディストリビューションがありますが、なかでもUbuntuは、特に人気があります。
Linuxについて詳しく知りたい方は下記の記事をご覧ください
初心者向け|3分で分かるLinux|特徴やできることをわかりやすく解説
Linuxはオープンソースといって世界中に公開されている無料のソースコードです。
誰でも入手でき、中身も書き換えられるため、多くのユーザーが目的に合わせて編集・再配布したことで、今では多くのディストリビューションが存在していますが、大きく分けると商用ディストリビューションとして有名なRedHat系、パッケージ管理の点で評価が高いDebian系、シンプルさが特徴で安定性、セキュリティ体制、速度で評価が高いSlackware系の3つに分類されます。
今回紹介するUbuntuはDebianというLinuxディストリビューションから派生しており、Debian系に属します。
Ubuntuの特徴

Ubuntuの最大の特徴は「誰にでも使いやすい」というところです。
ここからはその理由にもなっているUbuntuの特徴を挙げていきます。
GUIの導入
基本的にマウスを用いた画面操作のみで操作を完結でき、WindowsやMacに慣れた人でも扱いやすく、デスクトップ環境として人気が高いです。
Linuxは基本的にキーボードの操作がメインですが、Ubuntuはインストールから、日常作業といった操作のほとんどをマウス操作のみで完結させられるため、初心者にも扱いやすいといわれる理由の一つです。
日本語に対応している
日本語化はLinuxを使用する際に、ハードルになりますが、Ubuntuは日本語に対応しています。
Ubuntu Japanese Team が有志でUbuntuの日本語ローカライズと円滑なコミュニティの形成・維持をしており、Webサイト、Webフォーラム、メーリングリスト、IRCチャンネル、Wikiなどの運営やUbuntuに関する雑誌記事の執筆などがされています。
なかでも、「Ubuntu Desktop 日本語 Remix CD」は品質性が高く、日本語環境を手軽に入手できるようになりました。
日本語に関してはUbuntu Japanese Team が有志でローカライズしており、日本語環境も高いレベルで充実している。使っていて困ることはほとんどないだろう。
安定性・安全性
ファイアフォールの搭載によって全てのポートがデフォルトで完結し、設定のし忘れがあっても安心です。
また、セキュリティが高く、外部からの干渉を最大限抑え動作も安定しており、定期的な無償アップデートでも安定性を高く保っています。
カスタム性
オープンソースであるため、目的や用途に合わせてカスタマイズできる。
トップが高いOSであるためインターネットで検索すればカスタマイズ方法もたくさん出てくるため初心者でもカスタマイズが可能です。
プログラミング環境として優秀
MacやWindows向けのものを除いて、使いたい言語を導入できるなど、Ubuntuは開発環境にうってつけです。
またユーザー数が多くコミュニティも活発であるため、開発中につまずいてしまっても検索すれば解決策を見つけられるでしょう。
半年ごとのアップデート(常に最新)
リリースロードマップが明確で毎年4月と10月にリリースを行なうことになっています。
これはオープンソースで自由に発展していくLinuxの中では貴重なことです。
あまりにもリリース速度が早すぎるため、安定した環境を求めるユーザー向けに末尾に「LTS」と付くバージョンが提供されています。
これは、長期サポート版であり5年間セキュリティーフィックスサポートが提供されています。
リリースの頻度は半年ごとと、Linuxディストリビューションのなかでもトップです。
Ubuntuの派生が多い
開発力も高く、サーバー用途向にUbuntu Server Editionも存在します。
基本的にはデスクトップ環境にUnityを採用していますが、デスクトップ環境を入れ変えた派生ディストリビューションも多く存在します。
デスクトップをMATEに置き換えた Ubuntu MATE、GNOMEを採用したUbuntu GNOME、KDEを採用したKubuntu、要求リソースが少ないXFCEを採用したXubuntuなどもUbuntuから派生したディストリビューションです。
インストール不要で動かせる
UbuntuはLiveDVDという形式で配布されており、インストールせずにUbuntuを動かすことができます。
DVDにLiveDVDイメージファイルを焼きつける、もしくはLiveUSBをブートすれば、その場でDVDまたはUSBスティックからOSが起動するという手軽さが魅力の一つです。
インストールする時もインストールアイコンをクリックし指示に従うだけでUbuntuがインストールされ、インストール直後から快適な日本語環境が提供されます。
これらを一から自力で構築する作業は操作に慣れていない人にとっては難しい作業になるでしょう。
しかし、Ubuntuはこれをデフォルトで、しかも高品質で提供してくれています。
このように使いやすいデスクトップ環境がインストールした直後から利用できるため、「初心者にやさしい」と言われているのです。
Ubuntuができること

CUI操作(コマンド操作)できる
Linuxは基本的にCUI操作で、キーボードのみで操作できます。
マウス操作に慣れている方は敬遠してしまいがちですが、慣れてしまえばGUI操作よりもスムーズに操作でき、作業効率が上がります。
また、CUI操作によって処理の自動化や操作の記録をしやすいなどといった利点もあります。
GUI操作(マウス操作)ができる
LinuxでCUI操作が基本であるのは、メリットでもありますが、初心者がつまずくポイントでもあります。
これまでWindowsやMacでGUI操作をしてきた人には、コマンドライン上で操作することは、ハードルが高いでしょう。
しかし、UbuntuはGUI操作に対応しているので、WindowsやMacのように操作でき、初心者でも扱いやすいでしょう。
開発環境として使える
好きなようにCUIで導入できる Ubuntu は開発者向けのOSとして人気があります。
またWindowsやMacなどの PCの仮想環境としても使えます。
複数のハードウェアを準備するコストの削減やチーム開発をスムーズにできるといった利点があります。
カスタマイズできる
Ubuntuはデスクトップ環境をカスタマイズでき、「デスクトップLinuxディストリビューション」として高い人気があります。
そのなかでも多く使用されているのはMac寄りにカスタマイズできるGNOMEとWindows寄りにカスタマイズできるKDEです。
またLXDEは軽量化が重視されており、メモリが少なく、古いPCで使用したりする場合におすすめのデスクトップ環境です。
フリーソフトが利用できる
「Ubuntu Software」にはUbuntuで使用できるフリーソフトが豊富にあり、ダウンロードすることで利用できます。
無料で豊富なソフトウェアが揃っているので、自分好みの設定を作るのに役立ちます。
IoTに活用できる
ロボットやドローンといったものを操作するには IoT の技術が必要ですが、その OSとしても活用できます。
サーバーとして利用できる
UbuntuにはGUIが排除されたことで、より軽く動作する「Ubuntu Server」というものがあります。
通常のUbuntuよりもクライアント接続や安全性が重視されているため、メールサーバー、ファイルサーバー、ウェブサーバーとして使用できます。
ただ、Ubuntuは、Adobe製品等の専門的なソフトウェアに対応しておらず、そのようなソフトを使用したい場合はLinux向けの代替ツールを探す必要があります。
最後に
Ubuntuはとにかく使いやすさに特化したOSで初心者でも扱いやすいです。
昨今、急激にソフトウェアのクラウド化・オープンソース化が進んだことでインストールする必要がなく、ソフトが使えないという事態も減少しました。このような背景もあり、まさに「誰でも使いやすいOS」となりつつあります。
特に開発環境として優秀であるため、エンジニアを目指す方やプログラミングを始めたい方はUbuntuを使ってみてはいかがでしょうか?