【SQL】LIMIT句でデータの結果件数を制限する|LIMIT句の使い方をサンプルコードで解説

  • 2025.02.20
       
【SQL】LIMIT句の使い方をサンプルコードで解説

SQLのLIMIT句は取得するデータの件数を制限するクエリです。データベースにたくさんのデータが格納されていて、なおかつデータを抽出する際に全部のデータではなく一部のデータのみを抽出する場合は、LIMIT句を用いて抽出する件数を指定できます。本記事では、SQLのSELECT句でデータを抽出する際に、データを抽出する件数を指定する「LIMIT句」と抽出開始位置を指定する「OFFSET句」について解説します。

SQLのLIMIT句とは

SQLのLIMIT句とは、クエリによる出力結果の行数を制限するクエリです。たとえば、データを抽出するSELECT句とLIMIT句を併用することでデータベースから抽出するデータの件数を制限できます。

【サンプルテーブル】

「LIMIT」句の具体的な使い方を解説していくにあたって、サンプルとして「テスト(test)」テーブルを用意しました。

「テスト(test)」テーブル

ID(id)氏名(name)性別(gender)点数(point)
1001秋山80
1002久保田100
1003佐々木65
1004佐藤75
1005鈴木60
1006田中90
1007土屋55

LIMIT句の基本構文

【基本構文】

SELECT カラム名 FROM テーブル名 LIMIT 抽出する行数

たとえば、1000件のデータが格納されていて、そのうち100件を抽出する場合には「LIMIT 100」と書きます。

また、パラメータに抽出開始位置を指定することもでき、先頭からではなく指定した位置からデータを抽出できます。

SELECT カラム名 FROM テーブル名 LIMIT 抽出開始位置,抽出する行数

開始位置を指定するOFFSET句との併用

LIMIT句に抽出を開始する位置を指定する「OFFSET句」を併用することもあります。OFFSET句は、特定の開始位置(オフセット)からレコードを抽出するのに用いられるクエリで、主にページングやデータの部分的な抽出などの用途に使用されます。開始位置の数字に注意する必要があります。デフォルトは0で、たとえば、3行目から取得する場合は、2を指定します。

SELECT カラム名 FROM テーブル名 LIMIT 抽出する行数 OFFSET 抽出開始位置

たとえば、1000件のデータが格納されていて、「LIMIT 100 OFFSET 200」と書くと、そのうち201件目から100件を抽出できます。

出力結果をソートするORDER BY句との併用

何も指定しないとSELECT文で抽出する結果の順序は何も保証されません。そこで、ORDER BY句で並び順を指定することで抽出する並び順を指定することができます。LIMIT句はORDER BY句と組み合わせて使用する場合がほとんどです。

たとえば、ID昇順で201~300件のデータを取得する場合は次のように書きます。

SELECT カラム名 FROM テーブル名 ORDER BY 並び替えるカラム名 DESC LIMIT 100 OFFSET 200

ORDER BY句の使い方についてはこちらで詳しく解説しています。

サンプルテーブルを用いて、点数が高い順に3位から3人を抽出します。

【実行クエリ】

SELECT name,point FROM test ORDER BY point DESC LIMIT 3 OFFSET 2

【実行結果】

氏名(name)点数(point)
秋山80
佐藤75
佐々木65

今回の場合、OFFSETは「3」ではなく「2」です。間違えやすいので注意しましょう。

WHERE句との併用

条件文を付け加えてみます。

サンプルテーブルを用いて、女子生徒のうち点数が低い順に2位から2人を抽出します。

【実行クエリ】

SELECT * FROM test WHERE gender='女' ORDER BY point LIMIT 2 OFFSET 1

【実行結果】

ID(id)氏名(name)性別(gender)点数(point)
1005鈴木60
1003佐々木65

WHERE句の使い方については以下のページで詳しく解説していますので、こちらもぜひご覧ください!

LIMIT/OFFSET句の応用

LIMIT句とOFFSET句に関しては、SELECT文のほかにもDELETE文やUPDATE文にも利用できます。

実際にDELETE文やUPDATE文とLIMIT句やOFFSET句を組み合わせる方法について解説していきます。

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DELETE文とLIMIT句を組み合わせて一部のデータを削除する

DELETE文とLIMIT句やOFFSET句を組み合わせることで、削除するデータの件数を指定することができます。

削除する件数をLIMIT句で制限することで、クエリを誤ってテーブル内のデータを全て削除してしまった……というような事故を未然に防ぐことができます。

【基本構文】

DELETE FROM テーブル名 WHERE 条件式 ORDER BY ソート順 LIMIT 削除する件数 OFFSET 削除開始位置;

基本的な構文はSELECT文で使用する場合とほとんど同じです。

testテーブルから点数の低い順に2人分のデータを削除してみましょう。

【実行クエリ】

DELETE FROM test ORDER BY point ASC LIMIT 2;
SELECT * FROM test;

【実行結果】

idnamegenderpoint
1001秋山80
1002久保田100
1003佐々木65
1004佐藤75
1006田中90

UPDATE文とLIMIT句を組み合わせてテーブルの更新を絞り込む

UPDATE文を使用する場合にLIMIT句と組み合わせることで、テーブル内の更新するデータの件数を制限することができます。

これにより、テーブル内の全てのデータを誤って更新してしまうというようなアクシデントを防ぐことができます。

【基本構文】

UPDATE テーブル名 SET 指定する値 WHERE 条件式 ORDER BY ソート順 LIMIT 更新件数 OFFSET 更新開始位置

testテーブルを使用して、点数が高い3人の名前を”トップ3″に変更するクエリを実行してみましょう。

【実行クエリ】

UPDATE test SET name = 'トップ3' ORDER BY point DESC LIMIT 3;
select * from test;

【実行結果】

idnamegenderpoint
1001トップ380
1002トップ3100
1003佐々木65
1004佐藤75
1005鈴木60
1006トップ390
1007土屋55

LIMIT句を使用する際の注意点

LIMIT句/OFFSET句は便利な機能ですが、標準SQL規格で定められた仕様ではないため、全てのRDBMSで利用できるわけではありません。

たとえば、Microsoft SQL ServerではLIMIT句ではなくTOP修飾子やOFFSET/FETCH NEXT句を使用します。また、Oracleでは、ROWNUM擬似列やFETCH FIRST句を使います。

このように、データベース管理システムによって、LIMIT句と同様の機能を持つ構文が異なるので、使用するシステムに応じて適切なクエリを記述する必要があります。

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