Node.jsとは【入門編】できることやメリットを解説

  • 2023.10.20
       
Node.jsとは?できることやメリットを解説

Node.jsは、「サーバサイドJavaScript」とも呼ばれ、Node.jsなしではJavaScriptを語れないというほど、画期的な存在です。2009年に作られた歴史の浅い実行環境ですが、今ではTwitterやNetflixといった世界的な大手企業をはじめとする多くの企業で採用されています。

しかし、どんなものなのか、なぜそんな人気があるのか、気になる人もいるでしょう。

そこで、本記事では、できること、メリットなどを中心に解説します。また、インストール方法なども紹介するのでNode.js使用の参考にしてください。

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Node.jsとは?

「サーバサイドJavaScript」と呼ばれるNode.js

Node.js とは 2009年に作成されたJavaScriptコードを実行するプラットフォームで、ブラウザ上で動作する JavaScript をサーバサイドでも動作させるための実行環境です。

※誤解されがちですが、Node.jsはフレームワークではありません。PCにNode.jsをインストールすると「node.exe」というファイルができるように、あくまでJavaScriptを実行する環境(アプリケーション)です。

Node.js を使うことで、クライアントとサーバサイド両方を慣れ親しんだJavaScriptで言語を統一して記述でき、プログラマの負担も軽減できます。
また、Node.js を使うことで、Web開発に用いられていた JavaScript をスマホアプリや機械学習といった分野でも利用できるなど、開発の幅が広がります。
こういった利点があることから、現在ではMicrosoft や Yahoo! など、多くの大手 IT企業でもNode.jsの利用が推奨されています。

Node.jsのなにがすごい?

JavaだけではWeb開発ができない

JavaScriptは、Webページに動きを付けるために用いられるプログラミング言語です。JavaScriptはクライアントサイド言語であり、ChromeやFirefoxなどの「ブラウザ上」で動作し、「サーバ上」では動きません。
対して、PythonやRuby などのプログラミング言語はサーバサイド言語といって、サーバ上で動作するプログラミング言語であり、「OS の機能」にアクセスして処理を行うことができます。
そのため、Web開発をする際は、JavaScriptではブラウザによる限定的な仲介以外に、ファイルの読み書きやネットワーク通信といった「OSの機能」にアクセスできないため、JavaScriptだけでなく、OSにアクセスできるサーバサイド言語も併せて使わないとなりません。

Node.js単体でWeb開発できる

その点、Node.jsはJavaScriptでOS の機能にアクセスするプログラムを組めるため、ブラウザ上でしか動作できないJavaScriptをPythonやRubyのようにサーバ上で動かすことができ、Node.js単体でWeb開発が可能になるのです。

Node.jsでできること

Webサーバ構築

サーバサイドでの動作を可能にする Node.js を利用すれば Webサーバを構築できます。Node.js で構築した Webサーバは軽量なため、大量のアクセスがあっても比較的スムーズに動作します。

Webアプリ開発

メモリ消費を抑えて大量のアクセスを捌ける Node.js はリアルタイム性の高いアプリに最適で、ライブラリも数多く提供されていることから、多くの Webアプリに使われています。

スマホアプリ開発

一般的にスマホアプリ開発というと、iOS向けには「Swift」、Android向けには「Java」が王道ですが、近年はハイブリッド型アプリもの人気もあり HTML5 や JavaScript のみでアプリを開発できるようになりました。
なかでも、Node.js はパフォーマンス性が高いため、複数のユーザが同時に使用するようなスマホアプリでもスムーズに処理を行えます。

IoT分野の開発

「IoT」は、「Internet Of Things」の略で、「モノとインターネットを繋げる」ことを意味します。
IoT分野は今後も市場が拡大していくと予想されています。
現在、多くの Node.js 向けライブラリが提供されるなど、Node.js で IoT開発を行うための環境整備が進んでいます。膨大なデータを処理できる Node.js の特徴を活かした開発といえるでしょう。

JavaScriptでプログラムを書く

Node.js は JavaScript で記述できるため、JavaScript のスキルがあれば、PHP や Python を使わずにネットワーク通信などのサーバサイドの開発も行えます。

CSSへの変換

Node.js には標準出力機能があるため、TTF フォントを CSS に変換できます。これにより、小さいファイルを CSS に取り込めるので、開発効率を上げられます。

大規模開発にはTypeScriptがおすすめ

大規模な開発を行う場合は JavaScript の代替言語といわれる TypeScript がおすすめです。Node.jsはTypeScriptの実行環境としても利用できます。TypeScript では型を指定する必要があるため、エラーチェックを厳密に行えるというメリットがあります。反対に、JavaScript は、比較的小規模でリアルタイム性が必要なアプリケーション開発に適しています。

Node.jsを利用するメリット

開発に使用する言語を統一できる

Node.js を使うことで、クライアントとサーバサイド両方をJavaScriptで統一して記述できることで、プログラマの負担も軽減できます。

ノンブロッキングI/O方式で「非同期処理」ができる

上記のとおり、ノンブロッキング I/O方式では、上のタスクが完了していない状態でも次のタスクを開始できるので大量のアクセスがあった場合でも処理できます。
これにより、Webサイトの表示速度も向上し、ユーザにとって使いやすくなります。
Node.js はこのノンブロッキング I/O方式を採用しており、大量のアクセスにも対応できます。

「シングルスレッド」でリアルタイム処理が可能になる

「シングルスレッド」によっても Node.js の処理能力が向上します。

シングルスレッドはプログラムを実行する際に、1つずつ処理を行っていくことを指します。シングルスレッドではメモリ消費を抑えられます。反対に同時に複数の処理を行うことは「マルチスレッド」といいます。

これでは大量のアクセスを制御するのが難しいですが、Node.js が非同期処理であるため、少ないメモリ消費量で多くのアクセスがあっても、リアルタイムでレスポンスが可能になります。

LINE や Twitter、Instagramといった一度に多くのアクセスを受けるリアルタイム性の高いアプリ開発に適しており、Node.js はチケット予約サイトやチャット機能の開発にも用いられることが多いです。

高性能処理で「C10K問題」を解決できる

Node.js の大きな特徴といえば「高性能処理」であり、軽量で効率よく作業できると多くの人から支持を得ていますが、これには主に大量処理に強い「ノンブロッキング I/O方式」とリアルタイムで処理が可能な「イベントループ」の影響が大きいです。

「C10K問題」とは?

C10K問題は、「Client 10K(=1万)問題」の略語で、サーバへの同時接続台数が1万台を超えるとハードウェアに余裕があったとしても処理速度が遅くなるという問題です。この問題の原因はいくつかありますが、そのうちの一つがプロセス数の上限です。

プログラムには「同期処理」と「非同期処理」がありますが、一般的なプログラムは「同期処理」といって、コンピュータはタスクが複数ある場合、上から順に1つずつ実行していきます。そのため、上のタスクが完了するまで下のタスクを実行できないため、タスクが多いほど処理に時間がかかってしまいます。

この問題を解決するのが「ノンブロッキング I/Oによる非同期処理」です。ノンブロッキング I/O方式では、複数の接続を1つのプロセスにまとめて処理できるので、サーバへの接続数を問わずに迅速な処理が可能でき、このC10K問題を解決できます。

Node.jsの弱点

対応するサーバが少ない

現状としては、Node.js に対応しているサーバはそう多くはありません。そのため、サーバが Node.js に対応していない場合、別途仮想環境を作って Node.js を動かす必要があります。

特定イベントの処理が重たいと処理に時間がかかる

「シングルスレッド」でサーバへの接続数が増えても、メモリが浪費されずリアルタ処理が可能可能になります。しかし、その反面、特定のイベントの処理が重たい場合には大量のリクエストが待ち状態になってしまい、エラーが発生してしまう可能性があります。

JavaScriptとの互換性がない

Node.js とクライアントサイドの JavaScript は同じ JavaScript ではありますが、処理上の互換性がないため注意が必要です。
そのため Node.js 独自のルールなどを新たに学習する必要はありますが、JavaScript のスキルがあれば学習コストは少なく済みます。

Node.jsのインストール方法

まず、Node.jsの公式サイトで利用している OS にあったインストーラをダウンロードし、実行します。
Windows と macOS 用のインストーラ、Linux 用のソースコードが提供されています。「LTS」と「Current」の2種類がありますが、特別な理由がない限り、公式の推奨する「LTS」にしましょう。また、同じ Windows のインストーラでも 32-bit と 64-bit の 2種類があるので、事前にお使いのパソコンのスペックなどを確認しておきましょう。

インストーラの指示に従っていけばインストールが完了します。

インストールの完了後、Windowsの場合は以下の手順でnode.jsを実行できます。

  1. 「Windowsキー」+「R」
  2. 「ファイル名を指定して実行」メニューが表示されるので、検索ボックスに「node」と入力し「ok」をクリックする

コマンドプロンプトが表示され、node.jsを実行できます。

npmとは?

npmとは、Node.jsのパッケージ管理ツールのことです。Node.jsでライブラリを利用する場合にnpmからインストールを行います。

まとめ

JavaScriptはWeb開発には欠かせない存在となりました。フロントエンドで作動するJavaScriptですが、今回紹介する「Node.js」を利用することでJavaScriptをサーバ側で作動させることもできます。

サーバサイドとクライアントサイドで言語を分ける必要がなくなり、プログラミングの可能性を広げるツールとしてMicrosoft社をはじめとする多くの企業から注目を集めています。

また、昨今ではNode.js向けライブラリが数多く提供されており、WebサイトやWebアプリだけでなく、スマホアプリや機械学習などの開発でも利用されることが増えました。そして、Nods.js は、多くのサーバ管理者が悩まされてきた「C10K問題」の解決にも有用です。

Node.jsの学習方法は?

書籍やインターネットで学習する方法があります。昨今では、YouTubeなどの動画サイトやエンジニアのコミュニティサイトなども充実していて多くの情報が手に入ります。
そして、より効率的に知識・スキルを習得するには、知識をつけながら実際に手を動かしてみるなど、インプットとアウトプットを繰り返していくことが重要です。特に独学の場合は、有識者に質問ができたりフィードバックをもらえるような環境があると、理解度が深まるでしょう。

ただ、Node.jsに限らず、ITスキルを身につける際、どうしても課題にぶつかってしまうことはありますよね。特に独学だと、わからない部分をプロに質問できる機会を確保しにくく、モチベーションが続きにくいという側面があります。独学でモチベーションを維持する自信がない人にはプログラミングスクールという手もあります。費用は掛かりますが、その分スキルを身につけやすいです。しっかりと知識・スキルを習得して実践に活かしたいという人はプログラミングスクールがおすすめです。

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