【2024年版】Pythonフレームワーク徹底比較!おすすめ7選

  • 2024.01.05
       
【2024年版】Pythonフレームワーク徹底比較!おすすめ7選

PythonはAI開発で注目度が高まっているプログラミング言語です。
そして、そのPythonを用いて開発を行う際に、開発の効率化などを目的に用いられるのが「Pythonフレームワーク」です。

しかし、Pythonは人気の高い言語であり、フレームワークの種類も多く、どれを使うべきか迷ってしまう人もいるでしょう。
フレームワーク選びでは、人気があり、なるべく利用者が多いものであれば情報も多く、学習しやすいでしょう。そして、フレームワークにも流行り廃りがあるため、トレンドを考慮することも重要です。
また、フレームワークによって得意とする分野や開発規模も異なります。
このように、人気や将来性の高いフレームワークのなかから、自身の目的や用途に合ったものを選ぶのが賢明です。

そこで本記事では、これからPythonを学ぶ入門者から、おすすめのPythonフレームワークを知りたい、最新の情報を知りたいと考えるITエンジニアを対象として、

Pythonフレームワークとはなにか
どんな種類があるか
目的別のPythonフレームワークの選び方

といった内容を中心に解説します。フレームワーク選びの参考になれば幸いです。

Pythonとは?
Python は、文法がシンプルで読み書きしやすく、汎用性も高いことから初心者からITエンジニアまで、世界中で人気を博すプログラミング言語です。
読み書きしやすいことや、世界中で人気があることで情報が豊富にあることから、プログラミング初心者にとっても学びやすい言語です。
Python にはライブラリが豊富にあり、膨大なデータを分析する際も高速処理が可能になるため、ビッグデータの解析など、幅広い分野で活用されています。
特に昨今では、機械学習深層学習(ディープラーニング)などを活用した AI 分野が注目されていますが、AI市場の拡大に伴ってAI分野に特化したライブラリが充実するPythonが注目を集めています。

Pythonフレームワークとは?

フレームワークには、「枠組み」「骨組み」といった意味がありますが、システム開発における「フレームワーク」とは、システムやアプリを開発するのに頻繁に使う処理をひとまとめにしたものです。

開発に必要となる凡庸処理をあらかじめ備えているため、簡単なコマンド操作のみで、完成またはほとんど完成した状態のプログラムを生成してくれます。

すべてを一からコーディングすると膨大な時間と労力がかかりますが、必要最低限のプログラムのみで開発を進められ、開発工程を省けて、開発期間を短縮できます。
また、フレームワークの書き方に沿って開発を進めるため、複数人で作業する場合でもコードの書き方を統一でき、機能追加や改修が楽になります。

このように、フレームワークは、一定の質を担保しながら開発者の負担を軽減してくれる、便利な開発者サポートツールといえます。

Python自体が扱いやすい言語ですが、フレームワークを活用することで、より一層開発がしやすくなるため、開発の現場でもフレームワークを利用するのが一般的になっています。

プログラミングの基礎からサイト制作まで
↓実践力が身につくプログラミングスクール↓

ITエンジニアの学校 テックマニアスクール

≫モニター割引キャンペーン実施中!≪

フレームワークを利用するメリット

開発効率が上がる
フレームワークは、凡庸処理をサポートしてくれるため、開発効率が上がります。一から作ると、数日かかるような機能でもフレームワークを使用することで、数分で作成できるといったこともあります。これにより、開発者の負担の軽減や開発期間の短縮につながります。

保守性が上がる
フレームワークは、それぞれに独自の規約やルールが設けられています。フレームワークのルールに沿って作業することで複数人での作業でもコードの書き方を統一しやすくなり、コードの可読性も上がります。これにより、チーム間の情報共有やメンテナンス作業がしやすくなります。

堅牢性が上がる
セキュリティ対策を意識したコードを書くには一定以上の知識が必要です。主要なPythonフレームワークはすでにセキュリティ対策が施されたものを提供しているため、その手間を省け、セキュリティも強固なものとなります。

フレームワークを利用するデメリット

学習時間を要する
フレームワークを利用することで得られるメリットは多いですが、使いこなすにはPythonに関する知識に加えてフレームワーク独自の知識も必要になります。

カスタマイズ性が劣る
フレームワークは便利な分、あらかじめできあがったフォーマットを基に開発を行うため、細かいカスタマイズは難しく、独自の機能を実装する場合やイレギュラーな処理を行う場合には自身で行う必要があるため、場合よってはかえってフレームワークを使わないほうがいいという場合もあります。

ブラックボックス化しやすい
手軽に利用できるフレームワークですが、逆に言えば、Pythonに関してあまり理解していなくても開発ができてしまうということです。そのため、何かしらのトラブルが起こった際に、原因を特定しにくくなってしまいます。

フレームワークとライブラリの違い

フレームワークは、しばしばライブラリと混同されることがあります。どちらも開発をサポートするためのプログラムの集合体ですが、その役割は異なります。
フレームワークは、開発の枠組み・テンプレートを提供するものですが、一方のライブラリはどの開発にも使える汎用性の高いプログラムをまとめたもので、いわば「コーディングを手軽にするための部品」です。作業中にライブラリから呼び出すことで繰り返し使えて便利です。

Pythonフレームワークの種類

フルスタックフレームワーク

あらかじめ開発に必要となるさまざまな機能がひととおり備わっているフレームワークです。
多機能で大規模開発にも対応できます。ただ、その分、覚えることが多く、学習コストが高いです。また、いろいろ揃っていて便利な分、カスタマイズできる部分も限られてしまいます。

マイクロフレームワーク

搭載機能を必要最低限に絞る代わりに軽量で高速動作するフレームワークです。軽量で自由度高いことや、シンプルな分、覚えることが少なく初心者にも理解しやすいというメリットがありますが、適宜必要なものを自身で実装していく必要があり、Pythonの開発力が問われます。
小規模開発やスピードを重視する人に向いています。

非同期フレームワーク

同時に複数接続処理ができるフレームワークです。データの送受信でタイミングを合わせる必要がないため、レスポンスが早く効率的に作業できます。

Pythonフレームワーク7選

Pythonフレームワークのなかでも比較的知名度が高いものを紹介します。

Django

Djangoは、Webアプリ開発から機械学習まで、さまざまな用途で使えるフルスタックフレームワークです。
分散型キャッシュシステム「memcached」を標準搭載しているため、キャッシュを適切に活用できるため、高速動作が求められるWebアプリ開発に適しています。また、機械学習のライブラリを流用できるため、機械学習用にも利用できます。さらに、セキュリティ性も高く設計されています。
世界中で人気のあるフレームワークで「Instagram」や「Pinterest」の開発にも用いられています。
利用者が多く、情報も多いため、初心者にもおすすめです。

Flask

Flaskは、機能が厳選されているため、シンプルで軽量なフレームワークで小規模のアプリ開発に利用されることが多いですが、拡張すれば複雑なアプリ開発にも対応できる使い勝手の良いフレームワークです。
多くの拡張機能が提供されており、インポートするだけで簡単に機能を追加実装できます。
世界的にはDjangoと並んで人気のあるフレームワークですが、日本国内ではDjangoに劣ります。これはドキュメントが英語中心であることが大きいでしょう。

Bottle

1つのファイルで導入でき、手軽に利用をはじめられるマイクロフレームワークです。軽量高速ですが、拡張次第で本格的なWebアプリを開発することもできます。覚えることが少ないので、初心者にもおすすめです。

Tornado

シンプルで高速処理を実現する非同期フレームワークです。
ノンブロッキングネットワークI/Oに対応し、インアウトの処理を待たずに次のリクエストを処理できるため、待機時間が短く、諸織スピードを上げられます。
また、加えて非同期通信にも対応しており、数万接続まで対応する拡張性もあるため、高速処理できるのです。ほかの有名なフレームワークに比べると知名度は高くありませんが使い勝手はいいです。

web2py

web2pyは、アジャイル開発するときに用いられるフルスタックフレームワークです。セキュリティに重点が置かれており、SQLインジェクションやクロスサイトスクリプトといったトラブルの要因を未然に防ぐ仕組みになっています。
また、データベースやWebサーバ、APIライブラリなど、開発に必要となる機能が備わっているため、フレームワーク内で完結できるのも魅力です。
業務でweb2pyはほとんど利用しませんが、学習用や個人開発用で使われることもあります。フレームワーク初学者やセキュリティに重点を置いた開発をする場合におすすめです。

ここからは、AI分野に強いPythonフレームワークを2つ紹介します。

Tensorflow

Tensorflowは、Google社が機械学習向けに開発したフレームワークです。世界的にもシェアが高く、開発元のGoogle社はもちろん、IntelやTwitter社など、多くの企業で採用される実績のあるフレームワークです。
コミュニティも活発で情報も多いため、学習も進めやすいでしょう。Pythonに限らず、C言語やC++、Javaなどでも利用できます。

Pytorch

Pytorchは、Facebook(現Meta)社が開発を主導した機械学習向けのフレームワークです。
Pytorchは、Pythonのライブラリで機械学習に用いられる「Numpy」と操作方法似ており、同じような感覚で作業できるので、Numpyを使ったことのある人におすすめです。
また、トレーニング作業も高速で短いトレーニング時間で完了する点も魅力です。
このように、コードが直感的に書けて、使いやすいので人気があり、コミュニティも活発であるため、情報も集めやすいです。

<用途別>Pythonフレームワーク

Pythonフレームワークは大きく分けると2つの用途に分けられます。

Webアプリ開発向け
Webアプリ開発で実装することの多いログイン機能やデータ登録機能、問い合わせフォーム機能といった機能があらかじめ備わっているものであれば開発者の負担が軽減されます。

先に紹介した7つのフレームワークのなかでWebアプリ開発向けのものは、以下が該当します。

Django
Flask
Bottle
Tornado
web2py

機械学習向け
機械学習や深層学習に必要となるニューラルネットワークの関数や高次元配列計算が充実しており、今後需要が高まることが予測されるフレームワークです。

先に紹介した7つのフレームワークのなかで機械学習向けのものは、以下が該当します。

Django
Pytorch
Tensorflow

Pythonフレームワークのトレンド

Googleトレンドを用いて、どのPythonフレームワークが検索されているか、比較結果は以下のとおりです。
※知名度の高い上位5つのフレームワークで比較しています。

青:Django
赤:Flask
黄:Bottle
緑:Pytorch
紫:Tensorflow

「Pythonフレームワーク比較結果(世界)」

「Pythonフレームワーク比較結果(日本)」

上記の結果から、日本においてはDjangoの人気が高く、続いてFlask、そして機械学習分野に強いPytorch、Tensorflowが続き、bottleは他に比べると低い結果になりました。
ちなみに、Tornadoもbottleと同程度で、web2pyは今回紹介した7つのなかでダントツの最下位となりました。

Pythonフレームワークの選び方

どのフレームワークを選ぶかでその後の働き方や年収も変わってきます。
次に紹介するいくつかの観点を加味して総合的に判断するのがいいでしょう。

採用実績・トレンドで選ぶ
基本的には、多くの企業で利用されているなど、採用実績のあるフレームワーク、トレンドを考慮してフレームワークを選ぶのがおすすめです。
人気の低いフレームワークだと、インターネット上にも情報が少なく、学習コストも高くなるうえに、せっかく習得してもニーズがなければ、そのフレームワークを採用する企業が少なければ仕事にもつながりにくいでしょう。
先述したトレンドを考慮して、ニーズのあるフレームワークのなかから自身の作成したいシステムや参画したいプロジェクト規模に合うものを選びましょう。
トレンドを押さえることで、仕事に活かしやすくなるのです。

学習コストで選ぶ
特に初学者の場合は学習コストの低いフレームワークを選ぶのをおすすめします。
シンプルなものであれば仕組みを理解し易いです。また、学習サイトや書籍が豊富にあればわからないことが出てきても解決しやすいです。
逆に、中級者・上級者であれば、難易度の高いフレームワークを選ぶことでほかのエンジニアとの差別化を図れて自身の希少価値を上げられます。

フレームワークを触ってみるのもアリ
チュートリアルが提供されている場合は実際に試すことで、そのフレームワークでできることや自身との相性、使い勝手をより具体的に知ることができます。

どのPythonフレームワークにするか迷ったら?

それでも迷ってしまうという場合は、人気があり、求人数も多いDjangoがおすすめです。
Djangoを一通りおさえることで、フレームワークについて理解が深まり、後々別のフレームワークを学ぶ際にも理解しやすくなります。
複数のフレームワークの知識やクラウドの知識が求められる案件では必然的に年収を高く設定される傾向にあります。Djangoを足掛かりにほかのフレームワークを学習するのもおすすめです。

最後に

ここまで、代表的なPythonフレームワークをいくつか紹介しました。開発規模や学習コストを考慮したうえで、目的に合ったものを選びましょう。
フレームワークにも流行り廃りがあり、日々新しいものが開発されています。Pythonやフレームワーク、ライブラリといった周辺知識に関する情報をアップデートしていくことも大切です。

Pythonフレームワークの勉強方法は?

書籍やインターネットで学習する方法があります。昨今では、YouTubeなどの動画サイトやエンジニアのコミュニティサイトなども充実していて多くの情報が手に入ります。
そして、より効率的に知識・スキルを習得するには、知識をつけながら実際に手を動かしてみるなど、インプットとアウトプットを繰り返していくことが重要です。特に独学の場合は、有識者に質問ができたりフィードバックをもらえるような環境があると、理解度が深まるでしょう。

ただ、Pythonフレームワークに限らず、ITスキルを身につける際、どうしても課題にぶつかってしまうことはありますよね。特に独学だと、わからない部分をプロに質問できる機会を確保しにくく、モチベーションが続きにくいという側面があります。独学でモチベーションを維持する自信がない人にはプログラミングスクールという手もあります。費用は掛かりますが、その分スキルを身につけやすいです。しっかりと知識・スキルを習得して実践に活かしたいという人はプログラミングスクールがおすすめです。

プログラミングスクールならテックマニアがおすすめ!

ITスキル需要の高まりとともにプログラミングスクールも増えました。しかし、どのスクールに通うべきか迷ってしまう人もいるでしょう。そんな方にはテックマニアをおすすめします!これまで多くのITエンジニアを育成・輩出してきたテックマニアでもプログラミングスクールを開講しています。

<テックマニアの特徴>
・たしかな育成実績と親身な教育 ~セカンドキャリアを全力支援~
・講師が現役エンジニア ~“本当”の開発ノウハウを直に学べる~
・専属講師が学習を徹底サポート ~「わからない」を徹底解決~
・実務ベースでスキルを習得 ~実践的な凝縮カリキュラム~

このような特徴を持つテックマニアはITエンジニアのスタートラインとして最適です。
話を聞きたい・詳しく知りたいという方はこちらからお気軽にお問い合わせください。

     

Programmingカテゴリの最新記事