Herokuは、Webアプリの開発・公開・運用を容易にする画期的なサービスです。本記事では、「Heroku」について基礎からわかりやすく解説します。また、利用を検討している人に向けて導入方法も併せて紹介するのでぜひ今後の参考にしてください。
Herokuとは
Herokuとは、アプリケーションの実行環境を提供するPaaS型のサービスです。Salesforce.com社の子会社であるHeroku社が2007年に提供を開始しました。環境構築はアプリ開発の最初の鬼門ですが、Herokuではデータベースやサーバなどの開発環境が利用できるのでゼロから開発環境を整えるよりも簡単かつ効率的に開発を進められます。Herokuを利用することで開発担当者はインフラ部分に煩わされることなく、開発に集中できます。
PaaSとは
PaaSとは、「Platform as a Service」の略称で、アプリケーションを稼働させるためのデータベースやプログラムの実行環境といった、プラットフォームをクラウド上で提供するサービスのことです。
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アプリケーションを公開するには次のような環境構築を行う必要があります。
- ハードウェアの購入(サーバ用PCやルータなど)
- ネットワークの構築
- サーバの構築
- OSのインストール
- データベースのセットアップ
- アプリケーション実行環境のセットアップ
Herokuを導入すれば、クラウド上で上記のITリソースを利用できるため、アプリケーション開発に必要な実行環境を低コスト且つ効率的に構築できます。また、アプリケーションの公開(デプロイ)もスムーズにでき、公開後の運用・管理をサポートする機能も豊富に搭載しています。
Herokuを利用するメリット
環境構築の手間が省ける
ベンダーにインフラ部分を任せられるため、環境構築の手間を省ける分、開発期間を短縮でき、商機を逃さすことなくアプリケーションをリリースすることができます。
さまざまな言語に対応
Herokuは、Ruby、Java、PHP、Python、Node.js、Go、Scala、Clojureなど、さまざまなプログラミング言語に対応しているため、自由度の高いアプリケーションの開発ができます。また、公式サポート言語以外に、Linuxで動作する言語であれば、「buildpack」で利用できます。
拡張機能が豊富
開発を進めていくなかで機能を追加する必要が出てくる場合があります。Herokuでは、データベースや認証機能、パフォーマンス監視など、アプリ開発に利用できる200以上の豊富な拡張機能が提供されており、これらをアドオンとして追加するだけで簡単に利用できます。必要に応じて開発環境を拡張できるので、最小限のコードで開発を進められます。
スケールアウトが容易
Herokuは、アプリケーションのアクセス数やトラフィックの変化を検知し、増減に合わせて自動でスケーリングを行う機能が搭載されているので、容易にスケーリングできます。アプリケーションの規模に適した環境を維持するためにトラフィックの予想や増減に合わせた設定の変更をする必要がなくなり、管理の手間を省けます。ダッシュボード画面での操作や簡単なコマンドを実行すれば簡単にスケールアウトできます。
運用をサポートする機能が豊富
Herokuには、リリース後の運用をサポートする機能が標準で豊富に搭載されています。別途用意する必要がない分、運用コストも抑えられます。
①アプリケーション・メトリクス
アプリケーションの応答時間や負荷、メモリ使用量、エラーなどをモニタリングし、問題を特定する機能です。
②しきい値アラート
応答時間とリクエストの失敗率から、監視する指標として「しきい値」を設定し、その値から逸脱した場合にアラートで知らせる機能です。
①と②を組み合わせることで甚大なトラブルが発生する前に改善策を講じられます。なお、ログ記録はダッシュボードやCLIで確認できます。
こんな場合におすすめ
Herokuは以下のような場合におすすめです。
- リリースまでの期間を短縮したい
- Salesforceのデータを活用したい
- アプリのデザインや操作性をこだわりたい
利用方法
Herokuを利用するには、アカウント登録(無料)が必要です。アカウントの作成方法とログイン方法について解説いたします。
アカウント作成
まず、Herokuの公式サイトにアクセスし、「新規登録」をクリックします。必要情報を入力し、「アカウント作成」をクリックします。登録したメールアドレス宛にメールが届くので、メッセージ内のリンクをクリックし、パスワードを設定して「ログインする」をクリックします。ページ遷移後に、設定したパスワードを入力すれば登録完了です。
ログイン方法
Windowsであればコマンドプロンプト、macOSであればターミナルを用いて、Herokuを操作できるツールをインストールする必要があります。
まず、Heroku Dev CenterからHeroku CLIをインストールします。公式サイトにアクセスして「ダウンロードとインストール」をクリックします。ページ遷移したらPCのスペックに合ったバージョンをインストールします。インストーラを開いてダウンロードし、ツールをインストールします。これでHerokuを操作できるようになります。
ログインするにはWindowsであればコマンドプロンプト、macOSであればターミナルを開いて「heroku login」と入力して[Enter]キーを押します。文字が表示されますが、ここで、[Q]キーを押すとログアウトになるので、[Enterキー]などを押します。するとHerokuのログイン画面に遷移するのでログインしてコマンドプロンプトまたはターミナルを再度開きます。登録したメールアドレスが表示されればログイン完了です。
アプリを公開する
RubyやPHPなど、使う言語によって環境が違うため、言語ごとにそれぞれの環境を用意する必要があります。
ITスキルの習得方法は?
書籍やインターネットで学習する方法があります。また、昨今では、YouTubeなどの動画サイトやエンジニアのコミュニティサイトなども充実していて多くの情報が手に入ります。
そして、より効率的に知識・スキルを習得するには、知識をつけながら実際に手を動かしてみるなど、インプットとアウトプットを繰り返していくことが重要です。独学の場合、有識者に質問ができたりフィードバックをもらえるような環境があると、理解度が深まるでしょう。
ただ、ITスキルを身につける際、どうしても課題にぶつかってしまうことはありますよね。特に独学だと、わからない部分をプロに質問できる機会を確保しにくく、モチベーションが続きにくいという側面があります。独学でモチベーションを維持する自信がないという人にはプログラミングスクールという手もあります。費用は掛かりますが、その分スキルを身につけやすいです。しっかりと知識・スキルを習得して実践に活かしたいという人はプログラミングスクールがおすすめです。
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