フルスタックエンジニアとは?必要なスキル、年収を解説

  • 2023.01.12
       
フルスタックエンジニアとは?必要なスキル、年収を解説

フルスタックエンジニアとは

フルスタックエンジニアとは、幅広い知識とスキルを有し、開発業務のすべての工程を担えるエンジニアを指します。
一般的なシステム開発では、基本的にシステムエンジニアやサーバエンジニア、データベースエンジニア、ネットワークエンジニア、プログラマ、プロジェクトマネージャなど、複数人で各自の役割ごとに分業して開発を行います。
一方で、フルスタックエンジニアであれば、小規模なシステム開発ならば、一人ですべての開発を担えるため、人件費の削減や開発スピードの向上など、企業側にも多くのメリットをもたらします。
企業によっては、マルチエンジニアと呼ばれることもあります。

一般的に、次の4つの領域を抑えるエンジニアをフルスタックエンジニアといいます。

  • バックエンド開発
  • フロントエンド開発
  • モバイルアプリ開発
  • ITインフラ構築・保守

フルスタックエンジニアの需要が高まる背景

企業は、人件費の削減を狙い、フルスタックエンジニアの育成および採用を積極化しています。
日本におけるシステム開発は、複数人で分業するのが一般的でしたが、分業制だと情報の引継ぎには時間がかかってしまいますし、昨今ではコーディングの工程は海外に外注して単価も安く抑える企業も増え、単一フェーズごとにエンジニアを雇う必要がないと考えられるようになりました。

また、システム開発においても「リリースしたら終わり」ではなく、「リリース後も自社でアップデートを続ける」という前提で開発されるものが多くなったことで、システム構築から運用・保守まで総合的に対応可能なフルスタックエンジニアの需要が高まりました。
今後も高まり続けると予測されます。

フルスタックエンジニアが「要らない」と言われる理由

その一方で、「フルスタックエンジニアは必要ない」という意見もありました。
これは、アメリカと日本のシステム開発における体制の違いだとされています。
アメリカではスタートアップ企業が多く、スキル領域の広い人材を少数雇用した方が効率的であるという考え方からフルスタックエンジニアが重宝されます。
その点、日本の企業は、専門性の高い人材を部門ごとに集め、複数人でシステム開発を行うのが一般的です。
また、幅広い領域をカバーするフルスタックエンジニアに対してどうしても「器用貧乏」というイメージが付きまとってしまう背景もあるようです。スペシャリストに信頼を置く日本らしい考えですね(^_^;)

しかし、昨今では、全項で示したような背景から金銭的、時間的コストを考慮しても生産性の高いフルスタックエンジニアの優位性が再認識され、貴重な人材として注目されています。

フルスタックエンジニアを目指しやすくなった背景

昨今では扱いやすいプログラミング言語やフレームワークが多く登場したことで、学習コストが下がりました。
また、AWSやGCPなどのクラウドサービスを利用すれば一人で気軽にシステム開発ができますし、学習サービスも多く提供されています。
こういった学習コストの低下やツールの発展など、学習環境が整ったことで、学習のハードルが下がり、フルスタックエンジニアを目指しやすくなりました。

フルスタックエンジニアに求められる知識やスキル

プログラミングスキル
HTML、CSS、JavaScriptといったユーザの目に触れる部分を開発するのに用いる言語やPythonやRuby、PHPといったサーバ構築やデータベースの構築などに必要な言語、ほかにもSwiftやKotlinといったモバイルアプリの開発に用いる言語や各種フレームワークなど、カバーしておくべき言語は多いです。

OS・ミドルウェアに関する知識
サーバや通信の管理には、Windows、MacOS、Linux、Android、iOSなどのOSに関する知識やMySQLなどのミドルウェアに関する知識も必要になります。

インフラ関連の知識
インフラとはサーバやデータベース、ネットワーク、ソフトウェア、ストレージなどのことです。
設計したシステムに対して必要なサーバスペックや機器を検討し、セットアップから運用、監視まで行うには、インフラ周りの知識も必要になります。
また、昨今ではAmazon社が提供するAWSやGoogle社のGCPなど、クラウドサービスが登場したことで、それらを自ら開発する手間が省けましたが、その分クラウドサービスを選定できるだけの知識も求められます。

UI/UXに関するスキル
WebサービスにとってUI/UXデザインを考慮することは売り上げにも直結する重要な要素だといっても過言ではありません。
ユーザ視点でわかりやすく、使いやすく、結果的に「このWebアプリは良い」「このWebサイトはまた利用したい」と感じてもらうことが重要です。
そのため、言わずもがな、フルスタックエンジニアにもUI/UXを考慮するスキルが求められます。

プロジェクトマネジメントスキル
システム開発のほぼすべての工程を担うフルスタックエンジニアですが、最初から最後まで1人で作業するということはめったにありません。そのため、複数人で業務を進めていくうえでのスケジュールや進捗の管理、人員配置、意思決定、予算設定など、プロジェクトマネージャとしてのスキルを問われる場合も多くあります。

学び続ける姿勢
市場の動向、ニーズに合わせて常に、最新の技術や注目される技術に関して情報収集する姿勢が求められます。

フルスタックエンジニアに向いている人

好奇心旺盛な人
フルスタックエンジニアは1つのことを極めぬくスペシャリストというよりは幅広い領域をカバーするジェネラリストに近い職種です。そのため、幅広い分野に興味関心を持って学べる人はフルスタックエンジニアに向いているでしょう。

ものづくりが好きな人
フルスタックエンジニアは企画段階から設計、テスト、運用まで一貫して関わることが多く、その分成果物が上がった際、特にやりがいを感じられる職義手です。自身で何か新しいものを作り出すのが好きで完成に向けてコツコツ作業できるという人には適職だといえます。

コミュニケーション能力
エンジニアには一見必要なさそうで実は求められることの多いのがコミュニケーション能力です。無論、クライアントとの折衝やチームの指揮をとる機会のあるフルスタックエンジニアにもコミュニケーション能力は求められます。

フルスタックエンジニアになるためには

エンジニアとしての実務経験を積む
未経験からいきなりフルスタックエンジニアになることはまず不可能です。エンジニアとしての実務経験を積むことで、システム開発の基礎を習得できるのに加え、知識の幅も自然と広がります。まんべんなく浅く広く学ぶよりも、学習分野に優先度をつけてまず1つ得意分野を作る、そこから徐々に対応できる分野を増やしてくと良いでしょう。

スタートアップ企業で開発に携わる
スタートアップ企業やベンチャー企業では、システム開発に割ける作業人員が少なく、開発業務の大部分に携われる場合が多いため、フルスタックエンジニアとしての経験を積みやすい環境といえます。

成果物や資格で信用を得る
自身で一から開発した成果物や取得した資格があると有利に働く場合が多いです。
オリジナルのアプリケーションはポートフォリオとして使用できますが、下流工程から上流工程まですべての工程に触れるため、開発の過程で自身の得意不得意を再認識できます。

  • ITストラテジスト
    経済産業省が認定する情報処理技術者試験に関する国家資格です。IT資格のなかでも最難関レベルであり、設計能力などのIT技術以外にもIT戦略やコンサルティング能力といった経営領域も問われます。

  • システムアーキテクト
    経済産業省が認定する情報処理技術者試験に関する国家資格で、IT技術や分析力が身につきます。

  • プロジェクトマネージャ試験
    経済産業省が認定する情報処理技術者試験に関する国家資格で、システム開発における最高責任者としてのスキルを証明する資格です。

フルスタックエンジニアになるメリット

幅広い知識とスキルですべてのエンジニア業務をこなせるフルスタックエンジニアは、需要も高く、将来性もあります。もちろん待遇の良い企業に移ることもできますし、後ほど紹介しますが、フルスタックエンジニアとして力を付けると、キャリアアップの幅も広がります。
このように、職に困らないというのがフルスタックエンジニアにとって最大のメリットです。

フルスタックエンジニア年収

フルスタックエンジニアは定義が曖昧であるため、その平均年収は一概には言えません。しかし、開発におけるすべての工程を担えるフルスタックエンジニアにはそれだけ求められるスキルや知識も多いため、一般的なエンジニアの年収平均よりも高くなると考えて良いでしょう。
フルスタックエンジニアの年収は、プロジェクトマネージャの立場でプロジェクトを統率するのか、リードエンジニアとして開発チームをけん引するのか、プログラマとしてコードを書くのか、など役回りよっても変わってきます。

     

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