Alibaba Cloud(アリババクラウド)とは|強みをわかりやすく解説

  • 2023.07.13
       
Alibaba Cloud(アリババクラウド)とは|強みをわかりやすく解説

AWS、Azure、GCPがパブリッククラウド市場における不動のトップ3という確固たる地位を確立しているように思われますが、近年、「Alibaba Cloud」が飛躍的に勢いを増しています。そこで本記事では、Alibaba Cloudについて知りたい人やパブリッククラウドの利用を検討している人向けに

・Alibaba Cloudとはどんなパブリッククラウドか
・Alibaba Cloudの強み・利用することで得られるメリット
・Alibaba Cloudはどんな用途におすすめか
・Alibaba Cloudの利用料金

といった内容を中心に解説していきます。ぜひ参考にしてください。

Alibaba Cloudとは?

Alibaba Cloudは、アリババグループが提供するパブリッククラウドサービスです。
2009年にサービスの提供を開始した後発のパブリッククラウドですが、現在では200を超える国と地域で300万を超える顧客数を誇っています。同社が2023年5月に発表した同年1─3月の四半期決算では、その売上高は186億元(約3,650億円)にのぼり、今後1年以内にクラウド事業を分離して株式上場するとしています。

Alibaba Cloudは、第4のパブリッククラウドとして、グローバル展開を進めており、中国国内をはじめ世界中に28のリージョン(データセンター)を構えています。

世界中に分散された28のリージョンによって、高速で安定したネットワーク環境を提供が可能になっています。日本リージョンでのサービスも2016年12月に開始され、アリババグループとソフトバンクの合弁会社であるSBクラウドが運営を主導しています。日本リージョンを利用する顧客のデータは国内のデータセンター内で保管され、国外に出ることはありません。また、日本企業が運営していることで、支払いも日本円でできるという点も魅力です。

また、複雑な手続きが必要となる中国でのビジネスに対するサポートも手厚いので、今後中国でのビジネス展開を考えている企業にはおすすめのサービスです。

Alibaba Cloudの提供元は?

Alibaba Cloudは、中国のアリババグループホールディングスが提供しています。アリババグループは、ジャック・マーが1999年に創業した、世界最大の流通総額を持つオンラインモバイルコマースカンパニーです。中国の杭州に本社を置き、北京やシリコンバレーなどに研究開発センターや運営機関を構えています。

❓ オンラインコマース事業とは
インターネット上で商品やサービスを販売する電子商取引。

プログラミングの基礎からサイト制作まで
↓実践力が身につくプログラミングスクール↓

ITエンジニアの学校 テックマニアスクール

≫モニター割引キャンペーン実施中!≪

Alibaba Cloudの提供がされた経緯

Alibaba Cloudは、もともと同社の提供する電子決済サービス「Alipay」やECプラットフォーム「Alibaba.com」や「Taobao」「Tmall」などを支える社内システム基盤として開発された技術を、2019年にパブリッククラウドサービスとして外部に提供したのがはじまりです。

当初は仮想サーバやストレージを提供するIaaSでしたが、PaaSやビッグデータ、AI、IoT関連など幅広いサービスを提供するメガパブリッククラウドに成長しました。

Alibaba Cloudは”中国のクラウド”ではない

以上のような経緯で中国を代表するEC企業であるアリババグループがAlibaba Cloudの提供を開始しました。それによって、Alibaba Cloudは”中国のクラウド”といったイメージを持つ人もいるでしょう。なかには、中国にデータが送られてしまうのではないかと懸念する人もいるかもしれません。しかし、これは誤解です。

Alibaba Cloudは、シンガポールに本社を置き、日本リージョンの運営も日本企業であるSBクラウドが行っています。もちろん、同リージョンは日本法に準拠し、裁判地も東京地方裁判所となっています。

Alibaba Cloudの強み

高速安定通信

Alibaba Cloudでは、安定した高速通信を確保するようBGPバックボーンネットワーク回線を提供しています。現在、アジアや米国、中東、ヨーロッパなど、世界の28の地域にリージョンが設置され、ノードは中国では1300以上、国際的には200以上のノードを保有しています。これにより、要求に対して高速で安定したネットワークを提供できます。

高度なセキュリティ

セキュリティリスクの多い中国ならではのセキュリティ対策レベルの高さも特徴の一つです。DDoS攻撃を防ぐためのレコード設定やデータベースサービス監視の提供なども行っています。

Alibaba Cloudでは、国際的なセキュリティ基準と地域ごとの規制に準拠した基準を設定しており、約4割のシステムがクラウド上で稼働しています。そのため、顧客側が特段セキュリティ装置を導入せずとも、安全で安定した稼働ができます。

技術サポート

Alibaba Cloudでは、中国でWebサイトを展開する際に必要なICPの登録やICPライセンスの取得の申請代行をしてくれます。中国でのビジネス展開の際に、障壁となる問題点を解消できるという点がAlibaba Cloudの一番の強みといえます。

世界中のリージョンを利用できる

Alibaba Cloudはグローバルパブリッククラウドとして、日本・中国のみならず、世界中で展開されています。そのため、日本リージョンだけでなく、世界中のリージョンを利用でき、さまざまなサービスを利用できます。

データセンターサーバやデータベース、ネットワークなどが設置された場所
アベイラビリティゾーン(AZ)1つ以上のデータセンターの集まり
リージョン複数のアベイラビリティの集まり

日本・中国間の通信が快適

Alibaba Cloudには、日中間のネットワーク通信接続を快適にするネットワークサービスがあります。ExpressConnectは、日本リージョンと中国リージョンを専用線接続するサービスです。中国でのビジネスを展開する場合に、日中にまたがった業務利用をする場合にこのサービスを利用することで即座に利用を開始できます。

日本語に対応している

日本リージョンの運営は日本企業であるSBクラウド社が実施しているため日本語のサポートも充実しています。

日本円で決済できる

日本リージョンでは日本円で決済ができるため、為替の影響を気にせずに利用できます。また、海外リージョンのサービスを利用する場合でも日本円で決済できます。

アジアに強い

グローバル対応をするAlibaba Cloudですが、特にアジアリージョンにおいてはほかのパブリッククラウドに引けを取りません。特に、インドネシやマレーシアにリージョンを開拓しているという点ではほかと異なります。

プロダクトが豊富

Alibaba Cloudでは、プラットフォームのみならず、ネットワークやストレージ、データベース、DevOps、ピックデータなど、200を超える豊富なクラウドサービスを提供しています。

Alibaba Cloudの料金体系

月額のサブスクリプション型とリソースを使った分だけ課金する従量課金型の2パターンがあります。Alibaba Cloudは後発のパブリッククラウドサービスであるため、他社のメガパブリッククラウドよりも安く設定されています。

Alibaba Cloudはどんな用途におすすめ?

数あるパブリッククラウドサービスのなかで、次のような用途がある場合はAlibaba Cloudが適しているといえます。

・中国でのビジネス展開を考えている
・会社の決済が日本円でしか対応できない
・ICP登録・申請を一元化したい
※AWSでは、中国でビジネス展開する場合、中国用のAWSアカウントを別途開設する必要があります

Alibaba Cloudのアカウント開設方法

アカウントを開設する際、Alibaba Cloudの場合は、「クレジットカードの登録」に加えて「本人を証明できる情報の提出」も必要になります。

① まずクレジットカード情報を登録する
② 「本人を証明できる情報」をサポートセンターに提出する(運転免許証のアップロードなど)
③ クレジットカードの「有効化」を申請する
④ アカウントを登録申請する

以上の工程でアカウントを開設できます。

まとめ

アリババグループの盤石なセキュリティの実績に基づいた豊富なプロダクトと包括的なサポートを提供しており、中国でのビジネス展開の際に、障壁となる問題点の解消できるのがAlibaba Cloudの強みといえます。

Alibaba Cloudの勉強方法は?

書籍やインターネットで学習する方法があります。昨今では、YouTubeなどの動画サイトやエンジニアのコミュニティサイトなども充実していて多くの情報が手に入ります。
そして、より効率的に知識・スキルを習得するには、知識をつけながら実際に手を動かしてみるなど、インプットとアウトプットを繰り返していくことが重要です。特に独学の場合は、有識者に質問ができたりフィードバックをもらえるような環境があると、理解度が深まるでしょう。

ただ、Alibaba Cloudに限らず、ITスキルを身につける際、どうしても課題にぶつかってしまうことはありますよね。特に独学だと、わからない部分をプロに質問できる機会を確保しにくく、モチベーションが続きにくいという側面があります。独学でモチベーションを維持する自信がない人にはプログラミングスクールという手もあります。費用は掛かりますが、その分スキルを身につけやすいです。しっかりと知識・スキルを習得して実践に活かしたいという人はプログラミングスクールがおすすめです。

プログラミングスクールならテックマニアがおすすめ!

ITスキル需要の高まりとともにプログラミングスクールも増えました。しかし、どのスクールに通うべきか迷ってしまう人もいるでしょう。そんな方にはテックマニアをおすすめします!これまで多くのITエンジニアを育成・輩出してきたテックマニアでもプログラミングスクールを開講しています。

<テックマニアの特徴>
・たしかな育成実績と親身な教育 ~セカンドキャリアを全力支援~
・講師が現役エンジニア ~“本当”の開発ノウハウを直に学べる~
・専属講師が学習を徹底サポート ~「わからない」を徹底解決~
・実務ベースでスキルを習得 ~実践的な凝縮カリキュラム~

このような特徴を持つテックマニアはITエンジニアのスタートラインとして最適です。
話を聞きたい・詳しく知りたいという方はこちらからお気軽にお問い合わせください。

     

Otherカテゴリの最新記事