MVCモデルとは?【3分でわかる】基礎知識、メリット、デメリット

  • 2023.07.06
       
MVCモデルとは?基礎からメリット、デメリットまで解説

MVCモデルとは?

MVCモデルとは、プログラムの処理を役割ごとに分けて開発を行うという考え方のことで、Webシステム開発によく用いられています。
MVCモデルはシステム処理の中核となる「Model」、画面表示や入出力を行う「View」、ユーザからの入力情報を受け取って、その内容に応じて Model と View を制御する「Controller」のそれぞれの頭文字を取って組み合わせたものです。
「Model」「View」「Controller」に分けることで、システム開発が整理され、開発効率を高められます。そのため、効率を最優先する場合や、開発スタッフの負担を軽減する場合に適した開発方法といえます。

データベースとデータのやり取りを行う「Model (モデル) 」
Model は、システムのビジネスロジックを担当する部分で、いわばシステムの本体、根幹にあたる部分です。データベースとデータのやり取りを処理する部分で、具体的には、システム内部のデータ処理やデータベースへの保存なども行うため、非常に重要な部分となります。

具体的には、クライアントからリクエストを受けた Controller が Model にデータの取り出しを指示します。指示を受けた Model はデータベースからデータを取り出し、Controller にデータを送信します。
Model はデータベース内のデータを取得するだけではなく取得したデータをデータベースに保存、更新、削除することもできます。
ほかにも、データベースから受け取ったデータを Controller が扱いやすく変換して送信することも可能で。たとえば、データベースは日付の保存をする際に「2022-11-15」と保持される場合が多いですが、そこで「2022 年 11 月 15 日」というように読みやすい形に変換して Controller に送信できるため、後続の作業でも理解しやすくなります。

動的生成されたHTMLをもとに画面表示を行う「View (ビュー) 」
View はユーザがPCやスマートフォンなどで目にする画面にあたる、ユーザインタフェース部分の処理を行っています。また、画面表示だけではなく、レイアウトやメニュー、ボタンの操作性など、デザイン面や操作性に関しても View の役割となります。

具体的には、Controller が Model から受け取ったデータを受け取り、制御をしたあとに View にデータを送信します。この際、そのままでは Webブラウザに表示されないため、HTML や CSS、JavaScript などの処理を行って画面表示をするようになっています。

ViewとModelを制御する「Controller (コントローラ) 」
Controller は、View と Model の動作を制御します。Controller 自身は画面表示やロジックの実行はせず、クライアントからの入力に応じて、必要なロジックの実行を Model に指示し、その結果の表示を View に指示するなど、まさに仲介的な役割があり、重要なポジションであるといえます。

具体的には、クライアントから受けたリクエストをあらかじめ決まっている方法で処理し(ルーティング)、Model にデータの取り出しなどを指示し、取り出したデータを受け取ります。そのデータを View に送信します。

<流れ>
① クライアントが送ったリクエストを Controller が受け付ける
② Controller が Model に処理の実行を指示する
③ 指示を受けた Model が処理結果を Controller に送信する
④ Controller が View に表示の実行を指示する
⑤ View が画面表示する (レスポンス)

このように MVCモデルは、ビジネスロジックとなる Model、画面表示や入出力を担う View、Model と View を仲介する Controller と、役割を分けて開発を進める手法で、この方式を採用したフレームワークは数多く存在します。
なかでも、PHP のフレームワーク「CakePHP」や Ruby のフレームワークRuby on Rails」などが代表的です。

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MVCモデルが生まれた背景は?

MVCモデルは 1979 年にパロアルト研究所でトリグヴェレンスカウグ氏によって考案されたのが始まりです。もともとはオブジェクト指向のプログラミング言語および統合開発環境である「Smalltalk(スモールトーク)」のウィンドウプログラム開発における設計指針として誕生しましたが、その後 GUI 仕様のソフトウェア構造が複雑化してしまうという課題からMVCモデルの多様性が注目を集め、一躍広がりを見せました。Webシステムに広く用いられるようになったのは「JavaServer Pages (JSP) 」で採用されたことがきっかけだと言われております。

MVCモデルのメリットは?

MVCモデルは役割ごとに独立しているため、作業区分も明確化され、並列開発ができる開発効率が向上するのはもちろんのこと、保守性も高められます。たとえば、UI 部分で問題が生じた場合、クライアントに対して画面表示の役割を担当する View 部分に原因があると推察できます。このような課題解決の工数も最低限に留めることができます。また、Controller や Model への影響を抑えられる点も魅力です。また、このようにMVCモデルではコンポーネント間の依存性が最小限に抑えられていることで、コードの再利用性も高いです。

MVCモデルのデメリットは?

開発効率の向上を期待できるMVCモデルですが、開発効率の落ちてしまう恐れがあるデメリットも存在します。
MVCモデルは機能ごとに開発を分けるため、それぞれの機能を書き分ける必要があります。しかし、これはコード記述に制約が増えることにもつながり、場合によってはかえって時間がかかってしまう場合もあります。また、こういった特徴から小規模な開発には不向きです。
さらに、機能拡張により、データベースとのやり取りやデータ変換を行う Model 部分やその仲介をする  Controller 部分に負担がかかることで、処理速度が遅くなってしまう可能性が生じます。また、Controller から Model への支持が増大しすぎることで、Model の Controller への依存度が高くなってしまい、MVCモデルのメリットである機能ごとの独立性が保てなくなる恐れがあります。そのため、システム開発を行う場合はあらかじめ開発規模を想定しておきましょう。

デメリットの回避方法は?

システム開発の機能拡大によるデメリットを回避するには、Controller と Model 部分の無理な機能拡張を行わないことが求められます。
Controller 部分と Model 部分への負荷を減らすことでスムーズにシステム開発を進められるでしょう。
Model が適切な内容になっているか確認し、必要な処理を厳選することで負荷をなるべく軽減させましょう。

より作業効率を上げるMVCモデル

MVCモデルは機能ごとに分業できるため、それぞれの分野でエキスパートを配置することでより作業効率を上げられるでしょう。
MVCモデルはシステム開発における概念ですが、開発以外にも会社の構造や仕組みの示す場合にも使われます。仕事を円滑にするためにも覚えておいて損はないでしょう。

MVCモデルの勉強方法は?

書籍やインターネットで学習する方法があります。昨今では、YouTubeなどの動画サイトやエンジニアのコミュニティサイトなども充実していて多くの情報が手に入ります。
そして、より効率的に知識・スキルを習得するには、知識をつけながら実際に手を動かしてみるなど、インプットとアウトプットを繰り返していくことが重要です。特に独学の場合は、有識者に質問ができたりフィードバックをもらえるような環境があると、理解度が深まるでしょう。

ただ、MVCモデルに限らず、ITスキルを身につける際、どうしても課題にぶつかってしまうことはありますよね。特に独学だと、わからない部分をプロに質問できる機会を確保しにくく、モチベーションが続きにくいという側面があります。独学でモチベーションを維持する自信がない人にはプログラミングスクールという手もあります。費用は掛かりますが、その分スキルを身につけやすいです。しっかりと知識・スキルを習得して実践に活かしたいという人はプログラミングスクールがおすすめです。

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