Snowflakeとは?利用するメリットや導入事例について解説

  • 2023.06.02
       
Snowflakeとは?利用するメリットや導入事例について解説

大量のデータから素早く価値を見出し、活用していくことは、企業のデータドリブン経営にとって、必要不可欠なものとなった現在、DX 先進企業がこぞって導入している「Snowflake」。
本記事では、クラウドベースの SaaS型データプラットフォーム、Snowflake の特徴やメリット、導入事例について解説します。

Snowflakeとは?

Snowflake は、Snowflake社が提供しているクラウドベースのSaaS型のデータ分析用 DWH(データウェアハウス)です。
ビッグデータが注目を集め始めた 2014年から提供され、2019年に日本の市場に参入しています。
従来の DWHよりも柔軟性に優れており、AWS や Azure、GCP といった主要なクラウドプラットフォーム上で動きます。
この DWH とは、「Data Warehouse」の略称で、その名のとおり「データを格納しておく倉庫」という意味になります。
DWH は売上情報や在庫情報、顧客情報など、企業が蓄積した膨大なデータを集約する役割を担っていますが、データが分析しやすくなるよう整理整頓する機能も有するため、データを一元蓄積するデータレイクとは異なります。

SaaS型の DWH は DWaaS (Data Warehouse as a Service)とも呼ばれており、DWaaS にはほかにも AWS の Amazon Redshift や Azure の Azure SQL Data Warehouse 、GCPのGoogle BigQuery などがあります。
Snowflake はクラウドプラットフォームに蓄積されたデータごとに、それぞれ違ったデータエンジンでクエリ処理ができる点でほかの DWH と差別化を図っています。

Snowflakeの特徴

マルチクラウドプラットフォームに対応

Snowflake は AWS や Azure、GCP といったパブリッククラウドに対応した信頼性の高いサービスを提供しています。

独自のアーキテクチャ

Snowflake はクラウドで使用することを前提に構築された独自のアーキテクチャを有しています。
ストレージ、マルチクラスタコンピュート、グローバルサービスの 3つの層が構成されていますが、それらはそれぞれ独立しています。しかし、ここで重要なのは、論理的には統合されているということです。これによって、クラウドの強みを最大限に活かせることで、拡張性が高く、同時に大量の処理をする必要が生じた場合も対応できます。

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Snowflakeを利用するメリット

データ変換が不要

Snowflake であれば変換の手間をかけずに構造化データと非構造化データを統合して読み込み、そのまま分析できます。
データが整理整頓できるだけでなく、セキュリティ面も向上します。

高速なデータ処理

Snowflake のプルーニングと並列処理によって高速なデータ処理を可能にします。
従来の DWH のほとんどが、ストレージとコンピュートノードが一体になっており、膨大なデータのリソース配分に悩まされてきました。
しかし Snowflake は、ストレージとコンピュートノードがそれぞれ独立して存在し、データ処理を行います。これにより、同時に多くの処理をする場合も速度が落ちません。
必要な分だけデータストレージを割り当てられるという高い拡張性もあり、自動でチューニングを行ってくれるのでストレージ設計する必要がなく、ユーザは分析業務に集中できます。

インフラをサービス側が管理している

Snowflake はハードウェアだけでなくソフトウェアも保有していないSaaS であるため、インフラについてはサービス側によって管理されています。ユーザは、管理全般をディストリビュータに任せられるので、アップデート作業やバックアップ作業の必要もありません。

高度なセキュリティ

Snowflake には、権限のない人にはデータが見えないように隠す機能やデータの送信元と送信先のデバイス以外には複合できない暗号化方式など、さまざまなセキュリティ機能があり、安全に使用できます。

従量課金制

Snowflake の料金体系は、コンピュートの稼働時間とストレージに応じて決まる従量課金制なので無駄がありません。
コンピュートの使用料は、スペックと処理時間で決まり、スペックの調整もできます。

Snowflakeの導入事例

FOOD & LIFE COMPANIES社
「スシロー」や「海鮮三崎港」などを運営する FOOD & LIFE COMPANIES社は2021年に Snowflake を導入しました。同社は寿司皿に ICチップを取り付けることで、リアルタイムでの商品の売れ行き状況の把握や管理を行えるようになりました。これにより、店舗ごとに取得した曜日や時間ごとの膨大なデータを経営に活かしています。

Capital One
クレジットカード事業やインターネットバンキングといった金融機関、「Capital One」は Snowflake の導入によってパフォーマンスが約 4倍向上しました。
膨大なデータを扱っており、実行環境が複雑だった同社は Snowflake の拡張性の高さを利用し、セキュリティレベルを保持しています。

伊藤忠商事株式会社
総合商社、伊藤忠商事株式会社は、Snowflake を利用して DX 推進の一環としてデータの蓄積や処理を行いました。
これにより、データベースの作成や処理にかかる時間を80%削減することに成功しました。

     

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