ABAPとは?実装できる機能やSAPエンジニアについて解説

  • 2023.06.02
       
ABAPとは?機能やSAPエンジニアについて解説

来たる 2025 年問題に向けたソリューションとして近年、SAP の需要が高まっています。それに伴い、ABAP のスキルも市場価値も上昇傾向にあります。
本記事では、ABAP について詳しく解説します。

ABAPとは?

ABAP とは、ドイツの大手ソフトウェアベンダー、SAP社の提供する SAP という基幹システムで用いられているプログラミング言語です。
Advanced Business Application Programming の略称で、「アバップ」と読み、ABAP を書くプログラマーを「アバッパー」と呼んだりもします。

ABAP は同社が独自に開発した言語で、SAP 製品の機能拡張や企業独自の機能を追加するのに用いられます。
ABAP は C言語や Java などのプログラミング言語と違い、SAP 製品に特化した言語であるため、汎用性は低いです。ただ、逆に言ってしまえばその分希少性も高いので、ABAP スキルを持つエンジニアの単価は高い傾向にあり、SAP の需要の高まりもその追い風となっています。

ABAP は、もともとは構造化プログラミング言語でしたが、時代の変化に伴ってオブジェクト指向の高級言語に進化を遂げています。
高級言語はプログラミング言語のなかでも、より人間がスムーズに理解しやすい言語を指します。反対に、コンピュータが理解しやすい言語を「低級言語」といいます。

SAP は、ERP パッケージのなかでも業界シェアナンバー 1 を誇り、メーカーに限らず、官公庁などでも導入されるなど、全世界のさまざまな業界で利用されています。

アドオン
既存の機能やシステムを変えずに、必要な機能を自社で開発し追加することを指す。
コストを抑えられるというメリットがあります。

ERP製品
社内の業務を統合して一括管理する基幹システムを指します。
世界的にも SAP は最もポピュラーな ERP 製品です。

SAPエンジニアの年収

求人ボックス給料ナビによると、SAP エンジニアの平均年収は 618 万円です。日本人の平均年収が 443 万円であるため、比較的高水準であることが分かります。
平均年収は 618 万円ですが、給与の幅は 413〜1,240 万円と、スキルの有無や経験よって振れ幅が大きい尾が特徴です。

プログラミングの基礎からサイト制作まで
↓実践力が身につくプログラミングスクール↓

ITエンジニアの学校 テックマニアスクール

≫モニター割引キャンペーン実施中!≪

SAPエンジニアの需要増加の要因

次のような要因から今後、SAP エンジニアの需要がさらに高まっていくと予想されています。

2027年のサポート終了
SAP エンジニアの需要が高まっていることの一因に 2027 年の SAP 製品のサポート終了に伴い、2025 年を目途に移行を完了したいという、駆け込みの SAP 案件が増えていることがあげられます。
現在の SAP の最新のバージョンは SAP S/4 HANA ですが、このひとつ前のバージョンである SAP ECC6.0 は、2027 年にサポートが終了すると発表されました。これに伴い、旧バージョンを使用している企業は、最新バージョンへの移行 (マイグレーション) をする必要があります。
他社の ERP システムに切り替えるのも 1 つの手ですが、また 1 から構築するには手間やコストがかさむため多くの企業が移行すると予測されます。
最新バージョンを扱える人材は多くないので、SAP エンジニアの需要も上がると予測されます。
ただ、新バージョンの SAP では ABAP のみならず、Java や HTML が利用できるため、汎用性の高い言語に切り替えを行う企業も少なくないでしょう。世の中の流れから需要を見越して、ほかのプログラミング言語も身につけておくことをおすすめします。

SAP人材育成の難しさ
SAP に関するスキルはプロジェクトを通してしか学べないという場合が多いことがあげられます。
また、SAP 専門のプログラミング言語であることから、学習カリキュラムも他の言語と比べるとて整備されていません。学習に用いる教材や本などで知識はついてもスキルに直結しにくく、SAP 社の提供する learning hub は年間約 35 万円に及ぶなど、学習へのハードルも高いのが現状です。
SAP エンジニアの需要の高まりに加えて供給が追い付かないことでますます市場価値が高まっています。

ABAPで実装できる機能

ABAP の運用において、用途や処理内容に応じて定義される 3 つのプログラムについて解説します。
どれも ABAP の処理における基礎となるものです。

レポート
ABAP のプログラムのなかでも最も基本的なのが、レポートです。
データを抽出し、データ照会や取得、一覧表示などのレポートにまとめて表示する機能に用いられます。
会計業務から人事管理まで、幅広い分野で用いられる機能となっています。
レポートプログラムは動作の仕方でさらに 3 つに分類できます。

・ユーザの指示に従ってプログラムを実行するもの

・実行条件の入力なしで即座にプログラムが実行されるもの

・データの更新などができるもの

パッチインプット
パッチインプットは、パッチ処理を実現するためのプログラムです。
このパッチ処理は、何百、何千という処理をまとめて行うもので、使用頻度の高い処理です。
通常は、商品が売れたタイミングで売れた商品の記入や入出金の記録が表に書き込まれるリアルタイム処理が行われますが、これだとシステムへのデータ反映が速い半面、大量の処理には向いていません。
作業が自動化できるので、時間を短縮できるだけでなく、夜中などの人がいない時間帯でも処理可能であることなど、さまざまなメリットがあります。

Dynpro
Dynpro は SAP の GUI を利用した、いわゆる対話型のプログラムで人と画面が対話するように進んでいきます。ユーザの入力した内容に応じて表示画面の処理を行うものです。
Dynamic programming の略称で、ディンプロと読みます。
開発機会の少ない Dynpro は複雑な処理を実装する必要があるため難易度が高く、ABAP を扱うエンジニアのなかでも、一定以上のスキルを保有している人のみが対応できます。

     

Programmingカテゴリの最新記事