【Python入門】with構文の使い方|ファイル操作から自作まで解説

  • 2026.04.24
       
【Python入門】with構文の使い方|ファイル操作から自作まで解説

Pythonには、with構文と呼ばれる機能があります。
ファイルの開閉などでよく使用される構文で、Pythonの中でも使用頻度が高い傾向にある構文でもあります。

今回は、with構文とは何か?といった基礎的な部分から、具体的な使用方法まで順に解説していきたいと思います。

with構文とは?

with構文は、実行時に前処理と後処理が必要となる処理に対し、リソースの確保と解放を安全に行うために利用される構文です。
主にファイル操作やデータベース接続など、処理結果に関わらず確保したリソースを解放しなければいけない処理でよく使用されています。

例えば、データの読み込みや保存のためにファイルを開いた場合、目的の処理を実行し終えた段階で必ずファイルを閉じる必要があります。
そのため、通常の方法でファイル操作を行う際には、closeメソッドを忘れずに記述しなければいけません。

Python
try:
    # 前処理
    file = open("sample.txt", "r")

    # ファイルの読み込み
    print(file.read())

finally: # 処理結果に関係なく必ず実行される
    # 後処理
    file.close()

一方、with構文を使用して open関数を実行すると、ブロックを抜ける際に自動で後処理 (この場合は closeメソッド) をしてくれるため、通常の方法よりも簡潔にコードを記述することができます。

Python
with open("sample.txt", "r") as file:
    print(file.read())

with構文を使用するメリットとは?

with構文を使用する最大のメリットは、リソース管理を自動化できる点にあります。

先ほども解説したように、with構文ではブロックを抜ける際に自動で後処理が実行されるため、ファイルを閉じる、接続を切る、ロックを解除するといった処理を明示的に記述する必要がなくなります。
これにより、記述忘れによるエラーや誤動作を防止することができます。

また、処理結果に関わらず後処理を実行させるために、通常の方法では try …finally構文を使用するのが一般的ですが、with構文の場合はそれらを記述する必要がないため、コードを簡潔化できる利点もあります。

with openでのファイル操作

with構文を使用する一例として、open関数と組み合わせてファイル操作を行う方法を紹介します。

テキストファイルの読み込みと書き込み

まずは、with構文の基本的な使い方から確認していきましょう。
with構文を使用する際は、以下のような形式で記述します。

Python
with 開始処理 as 変数 :
    処理内容

開始処理の部分には、with構文で使用可能な組み込み関数や自作クラスのインスタンスを指定します。
ターゲット (as 変数) を任意で指定することにより、開始処理の実行結果によって返される戻り値を変数に代入することができます。

open関数は、第一引数に開きたいファイルのパス、第二引数にファイルを開く際のモードを指定します。
主要なモードには、以下の3つがあります。

  • r … 読込モード。ファイルが存在しない場合はエラーとなる。
  • w … 書込モード。ファイルが存在しない場合は新規作成となり、既存の場合は上書きとなる。(編集前の内容は削除される)
  • a … 追記モード。ファイルが存在しない場合は新規作成となる。

第二引数を省略した場合のデフォルトは、読み込みモードとなっています。

実際に、with構文を使用してファイルを操作する場合のコードは、以下の通りとなります。

Python
# 読み込みの場合
with open("sample.txt", "r") as file:
    print(file.read())

# 書き込み(上書き) の場合
with open("sample.txt", mode="w") as f:
    f.write("Hello World!\n”)

# 書き込み(追記) の場合
with open("sample.txt", mode="a") as f:
    f.write("Hello World!\n")

複数ファイルを同時に開く

with構文では、以下のようにカンマで区切って記述することで、複数の処理を1つにまとめることができます。
複数のファイルを同時に開いて操作したい場合は、この方法で対応可能です。

Python
with open("sample1.txt", mode="r") as sample1, open("sample2.txt", mode="r”) as sample2:
    print(sample1.read())
    print(sample2.read())

自作したクラスでwith構文を使用する方法

with構文は、コンテキストマネージャと呼ばれる仕組みに対応したオブジェクトに対して使用することができます。
コンテキストマネージャとは、enter() と exit() の2つのメソッドを持つオブジェクトのことを言います。

自作クラスでも、この2つのメソッドを実装することにより、with構文に対応することが可能です。
詳しい実装方法について見ていきましょう。

enterメソッドとexitメソッドの実装

enterメソッドは、withブロックに入る際に実行されるメソッドです。
メソッドで定義した処理が前処理として実行され、正常に処理されると withブロック内の処理に移行します。

以下は、enterメソッドの簡単な記述例です。

Python
def __enter__(self):
    print("前処理")
    return self

with構文でターゲットを指定した場合、このメソッドの戻り値が変数に代入されます。
戻り値は、実装したクラス自身のインスタンスを返すように設定するケースが多いです。

一方、exitメソッドは、withブロックを抜ける際に実行される後処理を定義するメソッドとなります。
enterメソッドが正常に呼び出され、withブロック内の処理に移行した時点で、ブロック内の処理結果に関わらずこのメソッドが呼び出されます。

Python
def __exit__(self, exc_type, exc_value, traceback):
    print("後処理")

これらをまとめると、以下のような形式になります。

Python
class SampleClass:

    def __enter__(self):
        print("前処理")
        return self

    def __exit__(self, exc_type, exc_value, traceback):
        print("後処理")

with SampleClass() :
     print("本処理")

contextmanagerデコレータを使った簡潔な定義方法

contextlib.contextmanagerデコレータを使用すると、関数をコンテキストマネージャとして使用できるようになります。
クラスを作成する必要がないため、より簡潔に with構文に対応することが可能です。

contextmanagerデコレータを使用する場合は、contextlibモジュールからインポートする必要があるので、以下を忘れずに記述しておきましょう。

Python
from contextlib import contextmanager

関数の上に 「@contextmanager」 と記述することで、対象の関数をコンテキストマネージャとして扱えるようになります。

Python
@contextmanager
def sample():
    print("前処理")
    yield "戻り値"
    print("後処理")

関数で定義した処理は、yield の前に書いた内容が前処理、後に書いた内容が後処理として実行されます。
戻り値を指定したい場合は、yield の後に続けて値を記述します。

まとめ

リソース管理を安全に行う上で、with構文は非常に便利な機能の1つです。
ぜひ、この機会に使い方をしっかりと理解して、実際の開発に役立ててみてください。

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