SES(System Engineering Service)とは?ブラックSES企業の見極め方法、 メリット、デメリットを解説

  • 2021.11.18
       
SES(System Engineering Service)とは?ブラックSES企業の見極め方法、 メリット、デメリットを解説

今回は、ブラックSES企業の見極め方やその形態で働くメリット・デメリットについて解説します。

SESとは?

SES(システムエンジニアリングサービス)とはシステムの開発や保守・運用など技術者の支援サービスであり、「クライアントに対して労働力を提供し、それに対する報酬を支払う」という契約形態を指します。「準委任契約」と呼ばれることもあります。
例えば、システム開発をする企業が「ITエンジニアを雇いたいときは、エンジニアを抱える企業に依頼をし、エンジニアをシステム担当者が所属する会社に派遣依頼をします。
SESのエンジニアはクライアントの企業で働くため、現場によって勤務地や勤務時間、仕事内容などが大きく変わってきます。
この説明だと一般的な派遣社員のエンジニア版と捉える方も多くいると思いますが運用の形式は異なります。「派遣契約」のほかにも「請負契約」や「委任契約」といった契約形態の違いを示しながらSESについてご紹介します。

「SES契約」と「派遣契約」との違い

どちらも作業時間などといった労働力に対して報酬が払われる契約であり、品質や成果についての責任は負いません。
大きな違いは命令権の所在です。
「SES契約」ではクライアントの企業はSESのエンジニアに対して指揮命令を行う権利がありません。ですので、クライアントの企業は、残業や休日出勤や細かい作業の指示はできません。
それに対して派遣契約は労務管理や指揮命令の権利が派遣先の企業にあります。

「SES契約」と「請負契約」との違い

労務管理や指揮命令といった権利がSES企業側にあることは同じですが、「労働力」ではなく「成果物」に対して報酬が発生する契約のことを指します。

「SES契約」と「委任契約」との違い

命令権が所属企業にあるのは同じですが、所属企業が法律行為を行うかどうかの違いがあります。
委任契約は弁護士などの法律行為に関する業務を代理で行うことを委任する契約であり、エンジニア業務に法律行為は含まれないため、IT業界において、そもそも委任契約は存在しないのです。

下記のようにまとめましたのでご参照ください。

雇用形態命令権報酬対象仕事内容
SES(準委任契約)所属企業
(SES企業)
労働力法律行為外
派遣契約派遣先労働力法律行為外
請負契約所属企業
(SES企業)
成果物法律行為外
請負契約所属企業労働力法律行為

SESのメリット・デメリット

先述の通り、SESのエンジニアは、派遣先のクライアントによって働き方や待遇が大きく変わってきますが、これはメリットでもデメリットでもあるでしょう。
ここからはSESとして働く上でのメリットとデメリットについて解説していきます。
まずメリットからご紹介します

SESのメリット

メリット①:未経験からでも正社員になりやすい

SES企業では、人手不足ということもあり未経験者OKの正社員募集といった求人が多く出回っています。
もちろん、技術が必要な仕事なので、入社後の学習は必要ですが、「安定した職に就きたい」「手に職をつけたい」という方にはおすすめです。

メリット②:残業時間が短い

SES企業とクライアントの間であらかじめ労働時間について定めた雇用契約を結んでおり、クライアントは規定以上の労働をエンジニアに強いることはできません。
また先述の通り、SES企業がクライアントに提供するのは労働力であり成果物に責任を負う必要がないことも理由の一つです。

メリット③:幅広いスキルが身に付く

SESは技術派遣であるため、プロジェクトごとに多くの環境で幅広い経験を積むことが出来ます。また、内容によっては専門性の高いスキルを身につけることもできます。

SESのデメリット

デメリット①:給与が低い

SESのエンジニアの報酬は労働時間に対して支払われるため、いくら高い成果を出しても、その成果物に対してのインセンティブは発生しません。
また、依頼元からさらに1社を挟む二次請けがおもなSES企業もあります。
二次請けとなると中間マージンが発生することで労働に対する単価が下がり、結果として給料も低くなりやすいです

デメリット②:環境が大きく変わる

SESのエンジニアはクライアント先での勤務になるため、契約期間の終了に伴って職場が変わります。労働環境の変化にストレスに感じる方には厳しいかもしれません。

デメリット③:命令権の所在があやふやになりやすい

先述の通り、本来、SESでは、クライアント企業に命令権はありません。
しかし、クライアント先に常駐することや契約形態の違う派遣契約と混同されることもあり、実際の現場ではクライアント企業から残業や休日出勤を頼まれたり、作業指示を受けているという事例もあります。

ブラックSES企業の見極め方法

SESはブラックというイメージを持つ方も多いのではないでしょうか?
結論から言うとブラックな企業もあります。
しかし、全ての企業がブラックと言うわけではありません。
そこでブラック企業の見極め方法をご紹介します。

見極め方法①:面接でスキルや実績についての質問ばかりしてくるか

面接は企業側と求職者側のコミュニケーションの場であり、社風や人柄などにも触れられる貴重な機会であるにも関わらず、スキルや実績だけを一方的に聞いてくる企業には注意が必要です。
それはあなたへの理解を深めるのではなく値踏みをしてきている可能性があります。

見極め方法②:1次請け案件をどれだけ受注しているか

IT業界には多重下請け構造が存在します。
二次請け、三次請け…と発注元である企業と現場の間に何社も介在していると処遇は悪くなりがちで結果的に低賃金で働くことになります。

見極め方法③:自社のエンジニア育成に力を入れているか

SES企業はクライアントに「技術力」を提供する以上、エンジニアに対して技術教育の機会があることは大前提です。
新しい開発言語やフレームワークの習得だけでなく、プロジェクトマネジメント力などといった広い意味で学ぶ機会があるかはそのSES企業に将来性があるか見極める重要な判断材料になります。
SES企業の中は収益のためにエンジニアの育成に時間を割くより、現場に送り込むことを優先する企業もあるので注意が必要です。

見極め方法④:営業が親身になってくれるか

業務や職場の人間関係などの業務に関しての不満を相談する相手は、常駐先を担当する営業が窓口になるのが一般的です。
その営業の人柄や高い頻度で会って話す機会はあるか、親身になって話を聞いてくれるか、困ったときすぐに連絡がとれるかというのは、優良な企業か見極めるポイントになります。

SESに向いているエンジニアの特徴

特徴①:柔軟性が高い

SESのエンジニアは柔軟に環境変化に順応できる人が向いています。
一般的には、短いと数カ月、長くても2~3年でプロジェクトが変わります。
それに伴って勤務地や働くメンバーも変わります。
環境の変化に適応でき、人間関係を築くのが苦ではない方は、ストレスを感じずに働けるでしょう。

特徴②:学びに対して素直であること

新しい現場で培った経験やスキルを活かして、さらに、新しい技術や知識を自発的に学び進めていける素直さがある方はSESのエンジニアとして向いているでしょう。

最後に

今回は、SESのエンジニアについて、ブラックSES企業の見極め方法やその形態で働くメリット、デメリットについて解説しました。
近年、エンジニアになりたい人が多くいるにもかかわらず国が発表した統計によると2030年までに最大79万人のITエンジニアが不足する見込みであると言われています。
それほどエンジニアは”なりたい”と”なれる”のミスマッチが起きているのです。
SES企業によって働き方や後々のキャリア形成が大きく変わってくるため、会社の良し悪しを見極めて優良なSES企業を選びましょう。

     

Otherカテゴリの最新記事