Next.jsとは【入門】Reactとの違い、できること、メリット

  • 2023.08.01
       
Next.jsとは?Reactとの違い、できること、メリットを解説

Next.jsとは?

Next.jsは、UI構築に特化したJavaScriptフレームワーク「React」をベースに開発されたフレームワークです。クライアントサイドでレンダリングするReactに対して、Next.jsではサーバサイドでのレンダリングにも対応しています。このことは、Next.jsの、Webブラウザにおける高速な表示という強みを支えています。また、Next.jsはReactでページ遷移の多い大規模なWebサイトを開発する場合にも利用されます。

Reactは、UI(ユーザインタフェース)部分の構築に特化したJavaScriptのフレームワークで、Next.js は その機能性を保ちつつ、サーバサイドレンダリングや静的なWebサイトの生成といったWebアプリ開発で便利な機能が追加されており、Reactよりも実用性が高いものになっています。

ほかにもパフォーマンスやSEO、アプリ開発を効率化する機能が多く組み込まれているため、開発者は機能の実装に時間をとられずコーディングに集中することができます。

公式サイトの導入部分にて、Next.jsはReactを用いたWebアプリ開発で生じる問題をすべて解決する言語だと紹介されました。

このように、Next.jsは比較的歴史の浅いフレームワークですが、Reactよりも開発がスムーズに行えてユーザ体験(UX)の向上にも役立つため、近年フロントエンド開発の現場で重宝されています。

Next.jsは2016年10月にリリースされてから、現在までアップデートが継続されており、その都度機能が拡張されています。

どういうときにNext.jsを使うか

Reactを使えばサーバ側にリクエストを送らずにページ遷移を行うことができます。Reactアプリはすべてのコンテンツをブラウザでレンダリングするため、ページ遷移が少ないWebサイトの開発には向いています。ただ、はじめにコンテンツを表示する際、まとめてダウンロードするため、ページ数が多いWebサイトでは初期ローディングにかかる時間が長くなってしまいます。そして、これはSEOにとって不利にはたらきます。
そこで、Reactの機能をサーバサイドでレンダリングできるよう拡張するのにNext.jsが利用されます。
ページによってクライアントサイドのレンダリングとサーバサイドのレンダリングを使い分けできるため、Reactで大規模なWebサイトを開発する場合はNext.jsが適しているといえます。

ほかのフレームワークとの違い

Reactとの違い

Next.js は React と度々比較されますが、両者の 1番の違いは、サーバ機能の有無です。Next.js にはサーバ機能を有しており、単体で Webアプリを動作させられますが、React にはないため、別でサーバを用意する必要があります。こういった点で React よりも Next.js のほうが学習コストや難易度が低いといえます。
また、React が Viewのライブラリとして利用させるのに対して Next.js はアプリケーションフレームワークとして利用されるという点や部分導入の可否という点でも2つに大きな違いがあることがわかります。
こういった違いから Next.js が単に React から派生したものでないことがわかりますね。

Nuxt.jsとの違い

Next.js と似た名前の Nuxt.js(ナクストジェイエス)というフレームワークがあります。そちらもサーバサイドレンダリングを可能にする JavaScriptフレームワークです。

両者は React で構築されたアプリをレンダリングする場合に Next.js を用いるのに対し、Next.js を使い、Vue.js で構築されたアプリをレンダリングする場合は Nuxt.js を使うという組み合わせの関係にあります。

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Next.jsでできること

画像の最適化

Next.js では画像を必要なサイズに最適化してデータを送信できるため、画像の表示速度が上がり、ページの読み込みが速くなります。これは SEO にも効果があります。

ハイブリッドなレンダリング(CSR、SSR、SSG、ISR)

React ではクライアントサイドでレンダリングする「CSR (Client Side Rendering) 」のみに対応しています。ただ、これではユーザが使用しているデバイスのスペックによっては快適にレンダリングされないという可能性がありました。その点、Next.js では、CSRに加え、サーバサイドでレンダリングする「SSR (Server Side Rendering) 」にも対応しています。サーバサイドでレンダリングし、クライアントサイドでは描画するだけで済むため表示を高速化できます。ただ、リクエストごとにHTMLを立ち上げるため場合によっては待ち時間が発生するという課題があります。
そこで、そういった課題を解決するため、サーバサイドであらかじめ HTML を構築しておく「SSG (Static Site Generator) 」という方式もあります。静的サイトを構築しておくことで最初にページにアクセスした際、瞬時に HTML を提供でき、読み込み速度が速くなります。レンダリングが高速である反面データ更新が頻繁なものには無向きです。
また、「ISR (Incremental Static Regeneration) 」という方式もあります。これは、SSG と基本的には一緒ですが、SSG と違い、バックグランドで定期的に HTML を再構築するため、SSG よりも高速で更新頻度の高いページに効果的です。
このように、それぞれの特性を考慮してページごとにレンダリング方式を分けることもできます。

Next.jsのメリット

・ 環境構築が簡単
・ ファイルベースルーティング機能がある
・ ファストリフレッシュ機能がある

・ ページの読み込みが速い
・ SEOに有利

環境構築が簡単

Next.jsには、開発するシステムに応じた環境構築を自動で行ってくれる機能が備わっており、開発者は時間をかけずにすぐに開発を始められてほかの作業に時間を割けます。このような設定を不要にする機能をそのまま「ゼロコンフィグ機能」といいます。
細かく設定すえう場合は、「next.config.js」というファイルを作成し、設定を変更することでwebpackの設定が自動で書き換えられます。

ファイルベースルーティング機能がある

Next.jsでは、ファイルを作成すると「Pages」というフォルダが生成され、そのフォルダ内にファイルを配置することで、Webページとして表示させることができます。たとえば、Pages内に「AAA.jsx」というファイルを配置します。そして、「サイトURL/AAA」とアドレスバーに入力することで、AAA.jsxに記述した内容がWebページで表示されます。
このように、フォルダに表示するファイルを置くことで、URLのパスが生成される機能を「ファイルベースルーティング」といいます。
この機能がないと各フォルダにindex.htmlというファイルを用意し、そこからそのページにアクセスするための処理を記述しなくてはなりません。Next.jsではこういった手間が発生しないので効率的にWebページを作成できます。

ファストリフレッシュ機能がある

ファストリフレッシュ機能とは、ソースコードの変更箇所のみがレンダリングされるという機能です。Reactでも同じ機能を利用できますが、新たにライブラリのインストールをしなくてはなりません。このようにNext.jsには効率よく開発を進められる機能が豊富に備わっています。

ページの読み込みが速い

ブラウザでレンダリングを行うと、コンテンツが多いほど初期表示に時間がかかります。
特に、表示能力はクライアントサイドのスペックに依存するため、処理能力の低い端末ではより顕著に表れます。
その点、SSR や SSG、ISR であればもちろんクライアントの処理能力に依存しないですし、読み込みが速く、SEO には有利です。

SEOに有利

ページの読み込み時間が速いことに加え、ページを分けられることもSEOには有利にはたらきます。

画面が遷移しないWebページだと、htmlを解釈するSEOクローラがコンテンツを取得できず、インデックス登録が行われない可能性があります。最新のクローラはJavaScriptを解釈できるようになりましたが、やはり、完成されたhtmlを返すSSRやSSG、ISRの方がSEOに有利です。

Next.jsのデメリット

・特有の記法の習得が難しい
・Reactの開発状況に依存する

特有の記法の習得が難しい

Next.jsのページコンポーネントの記法は独特で、ほかのフレームワークと比べると学習コストが高くなる可能性が高いです。また、Next.jsにはWebアプリ開発を効率よくするための機能多く備わっていますが、それらの機能を十分に活用するためには、その記法も理解する必要があります。

このような問題は、ReactとNext.jsの両方を理解している開発者であれば解決できますが、初心者の場合には、学習の難易度が比較的高いです。

Reactの開発状況に依存する

Next.jsはReactのフレームワークであるため、Reactの開発状況に影響を受けます。Reactに変更点が生じた場合はそれに追従する必要があります。また、Reactに大幅なアップデートがあった際はNext.jsのAPIや機能に影響が出る可能性があります。

Next.jsの勉強方法

書籍やインターネットで学習する方法があります。昨今では、YouTubeなどの動画サイトやエンジニアのコミュニティサイトなども充実していて多くの情報が手に入ります。
そして、より効率的に知識・スキルを習得するには、知識をつけながら実際に手を動かしてみるなど、インプットとアウトプットを繰り返していくことが重要です。特に独学の場合は、有識者に質問ができたりフィードバックをもらえるような環境があると、理解度が深まるでしょう。

ただ、Next.jsに限らず、ITスキルを身につける際、どうしても課題にぶつかってしまうことはありますよね。特に独学だと、わからない部分をプロに質問できる機会を確保しにくく、モチベーションが続きにくいという側面があります。独学でモチベーションを維持する自信がない人にはプログラミングスクールという手もあります。費用は掛かりますが、その分スキルを身につけやすいです。しっかりと知識・スキルを習得して実践に活かしたいという人はプログラミングスクールがおすすめです。

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