Go言語とは?できることや特徴、将来性を解説

  • 2022.05.27
       
Go言語とは?できることや特徴、将来性を解説

せっかくプログラミング言語を学習するのであれば、将来性の高いものを選びたいですよね。
そこで本記事では、日本でも注目されつつある Go言語(Golang)について解説していきます。

Go言語とは?

Go言語(Golang)とは Google社が開発したオープンソースのプログラミング言語です。
もともとは、2007年頃から社内のソフトウェア開発の生産性を上げるために開発がはじめられ、2009年に正式発表、2012年に初版がリリースされて以来、社内にとどまらず多くの企業や組織で広く使用されています。

公式サイトでも、
「Go is an open source programming language that makes it easy to build simple, reliable, and efficient software.(Go はシンプルで信頼性が高く、効率的なソフトウェアを簡単に構築できるオープンソースのプログラミング言語です)
と述べられているとおり、比較的新しい言語ではありますが、そのシンプルな構文や軽量で高速な動作から人気が高まっています。

Go言語が開発された背景

当時、技術進歩に伴い、Webアプリや Webサービスが高度化していく一方で「コードの複雑化」と「開発効率の低下」という問題が表面化してきました。そのような問題点を改善するために開発されたのが、より「簡単」で「効率的」な開発を可能にするGo言語です。

Go言語は、UNIXの開発に携わったロブ・パイク氏と、B言語(C言語のもとになった言語)を設計したケン・トンプソン氏によって開発されました。
C言語をベースとして作られているため、文法も似ており、C言語と同様の処理速度も実現させながら、C言語以上にシンプルな構文で使いやすいという特長があります。

Go言語はどれほど人気なのか

米国の HackerRank社が162ヵ国の 116,648人のエンジニアからの回答をもとにエンジニアが学びたいプログラミング言語ランキングを調査し、「2020 Developer Skills Report」を発表しました。この発表によると、Go言語はエンジニアが学びたいプログラミング言語ランキングで1位を獲得しました。

「2020 Developer Skills Report」

また、TIOBE Softwareが公開している人気プログラミング言語の指標でも、2022年5月時点で Go言語は14位にランクインしています。

「TIOBE Index for May 2022」

このような需要の高まりに応えるように Go言語は現在でもアップデートやフレームワークの開発が行われています。

できること

Go言語はさまざまな開発ができる汎用性の高いプログラミング言語として、幅広い分野で使用されています。例を挙げながら解説していきます。

Webサーバ開発

Webアプリを開発する際、ほかの言語では ApacheなどのWebサーバを立てる必要がありますが、Go言語においては、Net/httpパッケージを使えば、Webサーバを簡単に構築できるため、Apache は不要です。
Go言語でプログラムを Web上で動かすまでを一貫して行えるので開発効率も上がりますね。
動画共有サービス YouTubeのサーバも Go言語で構築されています。

モバイルアプリ開発

モバイルアプリ開発ツールがパッケージ化された「Go mobile」や「Go Cloud」、WAF(Web Application Framework)を使うことでWeb用とアプリ用とでわざわざコードを書き換えることなく、手軽に Android や iOS で動作するスマートフォンアプリを作れます。
フリマアプリ「メルカリ」も部分的に Go言語が使われています。

ツール開発

作業自動化ツールや便利なツールを作りたい場合、CLI(Command Line Interface)というコマンドを実行する画面で動くツールが作れます。
これは、Go言語が環境を選ばずに開発できるクロスコンパイル機能を有しているため、CLIで動くアプリに最適なのです。

ドローン開発

Go言語には、「GoBot」というフレームワークが公開されており、ドローンやロボットといった高度な組み込みシステムの開発もできます。また、「GoBot」にはネットワーク上のデバイスや複数のデバイス間で相互通信できる機能があり、デバイスの遠隔操作やセンサーが情報を感知した際に他のデバイスと連動が可能なので IoT開発とも相性がいいです。

※PC-OSではなく家電や産業機器を制御するような組み込みソフトウェアの開発には不向き

Go言語の特徴

ここからは、メリット・デメリットという観点から Go言語の特徴を解説していきます。

Go言語のメリット

構文がシンプル
構文もシンプルで記述ルールに従いながらコードを書くのでコードに統一感が出て、読み書きしやすいという点でプログラミング初心者にも学習しやすいでしょう。
また、Go言語は書き方が C言語や Java と似ているため、どちらかをすでに習得している人は習得にそれほど時間はかからないでしょう。

高速で動作する
Go言語はコンパイル言語といって、人間が書いたコード(ソースコード)をコンピュータが理解できる言葉(機械語)に翻訳してから、処理が実行される言語であるため、PHP や Python といったインタプリタ型言語似比べて高速な処理が可能です。また、それに加え、同じコンパイラ型言語である Java などは 2 段階のコンパイルが必要ですが、Go言語は直接機械語に変換できるため、より高速な処理が可能で、メモリの消費も抑えられます。このような特長から複雑なシステムの構築にも対応でき、よく利用されています。

並行処理に優れている
1つの CPU で大量のデータを処理すると大きな負荷がかかり、速度も遅くなってしまいます。しかし、Go言語にはマルチスレッド機能である「goroutine」やゴルーチンにメッセージを送る「channel」といった並行処理ができる仕組みが豊富にあり、それらを使えば複数の CPU で効率的に処理することで、CPU への負荷の軽減や高速処理が可能になります。

こういった背景から Web開発の現場では、並行処理やエラーチェックが苦手な PHP に代わって Go言語を採用するケースが増えてきているようです。

安全性が高い
Go言語はあらかじめ型を宣言する必要があるため、メモリの解放忘れが発生しにくいことや、記述ルールが厳格に設けられていることで、開発に複数人が携わっても表記のブレが起こりにくいといった点で安全性の高い言語だといえます。
また、機能を最小限に抑えている分、エラーの起きやすい「ポインタ演算」などの機能がそもそも備わっていないということも安全性が高い理由です。

標準パッケージが充実
システム開発を行う際、汎用性の高いプログラムをまとめたライブラリが Go言語には豊富にあるため、開発効率が上がります。

Go言語のデメリット

機能が最小限
シンプルさを重視しているのがメリットである反面、機能を最小限に抑えているというデメリットでもあります。ほかの言語に備わっている便利な機能が使えないケースが多いです。

情報が少ない
Go言語は歴史の浅い言語であるため、まだネットや書籍から得られる情報量が少なく、欲しい情報が得にくい可能性があります。

コードの継承ができない
Go言語には、Javaや C++ といったオブジェクト指向の言語に備わっている継承という機能がありません。
この継承という機能はコードを拡張性したり再利用したりするのに便利な機能で、これが備わっていない Go言語では、クラスごとに構造を1から作る必要があります。
一応、埋め込みという形で代用はできますが、手間がかかってしまいます。
オブジェクト指向の言語が身についている人にとっては知識がある分、かえって使いにくく感じる可能性があります。

3項演算子がない
3項演算子は、条件に対して真の場合と偽の場合のそれぞれの処理を1行で表現できる演算子を指します。便利な文法ですが、Go言語では用意されていません。

Genericsがない
Genericsとは、「<>」で範囲を指定し、クラスやメソッドといった「」を「パラメータ」とみなすことで、データ型に依存せずに処理を実行するための機能です。非常に汎用性が高く、Javaや C++ などでも重宝されています。
しかし、Go言語はコードの乱雑化を防いでメモリを安全に管理するために、はじめに型を宣言する必要があり、この機能を使用できず、型を指定しなくてはなりません。
ただ、「Go言語にも Generics を導入すべき」という意見も多く上がっているためは、Generics の導入が検討されています。

例外処理がない
ほかの言語では、コンパイルはできたのに実行時にエラーが出た場合、「エラーメッセージを出す」などの処理を設定できますが、Go言語はシンプルさを重視しており、「例外が出た場合は呼び出し元が処理を行う」という理念を基に設計されているため、想定外の問題を「例外」として処理する設定ができないのです。これにより、エラーが発生してもそのエラーの発生箇所を見つけるのに時間がかかる可能性があります。
ただ、エンジニアのなかには例外は書かないという主義の人もいるため、デメリットに感じない人も多いでしょう。

Go言語の将来性

結論から言うと、Go言語の将来性は高いといえます。
二つの観点から見てみましょう。

まずプログラミング言語別の給与ランキングです。
2018年に求人検索エンジン「スタンバイ」が発表した「プログラミング言語別年収ランキング2018」によると、Go言語エンジニアの年収中央値は600万円、最大値は1600万円とされており、年収ランキングではほかの言語をおさえ、首位を獲得しています。最大年収に関しても2位の Python と比べて約100万円の差があり、いかに Go言語を扱うエンジニアの年収が高いか分かりますね。
Go言語エンジニアの年収が高いのには、需要が高いのに対し、エンジニア人口が少ないという理由があります。将来的に Go言語エンジニアを目指す人や、高年収を目指す人にはおすすめの言語です。

次に、求人サイトの案件数についてですが、プログラミング言語別の求人数を一覧できるサイト「Nojov」によると2021年4月時点でのGo言語求人数は約2000件ヒットしました。比較的に新しい言語ではありますが、Googleがつくった言語ということもあり、注目度は高いようです。

Go言語はコードがシンプルで規則も厳しいことから、複数のエンジニアが開発に携わっても齟齬やミスが発生しにくく、小規模な開発から大規模な開発まで幅広く対応できるため、Go言語を採用する企業がこれからも増えていくと考えられます。

     

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