【2023年変更点まとめ表】
年2回の一斉テストから好きなタイミングで受けられる個別テストへ
変更前 | 変更後 | |
実施時期 | 上期/下期の年2回 | 通年 |
採点方式 | 素点方式 | IRT方式 |
試験科目名 | 午前試験/午後試験 | 科目A試験/科目B試験 |
出題形式 | 午前試験 (小問形式) 試験時間 : 150 分 出題数 : 80 問 解答数 : 80 問 | 科目A試験 (小問形式) 試験時間 : 90 分 出題数 : 60 問 解答数 : 60 問 |
午後試験 (大問形式) 試験時間 : 150 分 出題数 : 11 問 解答数 : 5 問 ※必答問題3問+選択問題2問 | 科目B試験 (小問形式) 試験時間 : 100 分 出題数 : 20 問 解答数 : 20 問 ※全問解答必須 |
変化①:都合のいい日時で受験できるようになった
基本情報技術者試験は、2023年4月より通年実施になりました。変更前は年二回の筆記試験のみでしたが、通年で受験の申し込みができ、自身の都合の良い日時や会場で受験できるようになったため、受験ハードルも下がったといえます。受験形式は変更前と変わらずコンピュータを使って受験するCBT(Computer Based Testing)方式です。
変化②:採点の仕方が変わった
採点方式が「1問○点」といった素点方式からIRT(Item Response Theory:項目応答理論)に基づく方式に変更となりました。
このIRT方式は解答結果によって配点を算出する仕組みのことです。改定後はCBT方式での試験で且つ出題される問題が人によって変わります。そのため、1 問○点で単純計算されてしまうと、問題の難易度によって不公平が生じてしまいます。その点、このIRT方式は不公平さが解消してくれます。どの問題が出題されるかはその人の運にかかっていますが、難しい問題が多く出題された場合でも、受験者の正答率によって配点も調整されるため、受験者の本質的な能力を測定しやすくなりました。
このように、IRT方式を取り入れることで異なるテスト間でのスコアを比較することもできるようになるので同試験の複数回実施・常時受験が可能となり、受験者によって違う問題が出題できるようになったのです。
変化③:試験全体がコンパクトになった
試験名も「午前試験」「午後試験」から「科目A」「科目B」へと改められ、出題形式も変わりました。
科目A試験(旧午前試験)は、問題数が20問減り、60問の出題となりました。ただし、試験時間も150分から90分に変更となり、60分減少しました。つまり、これまで1問あたり1.875分かけることができていた午前試験が、新制度からは1問あたり1.5分で解答しなくてはならず、スピーディな判断力が求められることになったということです。
科目B試験(旧午後試験)は、大問形式(長文問題)から小問形式の出題に変更され、問題のボリュームも試験時間もコンパクトになりました。また、選択形式から小問20問全問が必須解答となり、100分で全問を解くには、1問あたり5分で解答していく必要があります。小問形式でとはいえ、情報量をしっかり読み取り、正確かつスピーディに解答していけるかがカギになります。
また、試験時間が短くなったこともあり、科目A試験/科目B試験を同日受験がマストになりました。
変化④:出題分野が統一・実用表現を用いた出題に
科目B試験(旧午後試験)の出題範囲が大きく変更されました。
これまでは大問11問中、必須選択の「情報セキュリティ」、「データ構造及びアルゴリズム」、「ソフトウェア開発(プログラム言語)」と、選択問題2問の計5問を解答する形式でしたが、新制度では、小問20問〈内訳:アルゴリズムとプログラミング8割(16問)、情報セキュリティ2割(4問)〉の全問解答に変更されました。
なお、「ソフトウェア開発(プログラム言語)」に関しては個別プログラミング言語(C、Java、Python、アセンブラ言語、表計算ソフト)だった出題は普遍的・本質的なプログラミング的思考力を問う擬似言語による出題に統一されます。また、擬似言語の表記方法に関しても、従来の▲や■を使用した独特な表現から、whileやifを用いた実用的な表現に変更となりました。
では、この制度変更で合格率や受験者数にはどのような変化があったのでしょうか。
旧制度(~2022年)の合格率
2019年秋期までは筆記試験でしたが、新型コロナウイルスの影響を受け、2020年春期試験が中止になったことなどをあり、同年10月からコンピュータを使って受験するCBT試験になりました。
この変更は受験方法のみで、出題内容や採点方式の変更はありませんでした。CBT方式になってからは20%台にとどまっていた合格率が40%前後で推移しました。
旧制度(筆記試験)
年度 | 合格率 |
2017年秋期 | 21.8 % |
2018年春期 | 28.9 % |
2018年秋期 | 22.9 % |
2019年春期 | 22.2 % |
2019年秋期 | 28.5 % |
旧制度(CBT試験)
年度 | 合格率 |
2020年10月 | 48.1 % |
2021年春期 | 41.6 % |
2021年秋期 | 40.1 % |
2022年春期 | 40.1 % |
2022年秋期 | 35.6 % |
新制度(2023年4月~)の合格率
そして、2023年4月に新体制でスタートした基本情報技術者試験ですが、その改定後の合格率はこちらです。
4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 年度合計 | |
応募者数 | 11,294名 | 10,933名 | 10,557名 | 10,980名 | 9,225名 | 11,322名 | 14,259名 | 11,750名 | 90,320名 |
受験者数 | 10,513名 | 9,724名 | 9,141名 | 9,506名 | 7,812名 | 9,523名 | 12,361名 | 9,974名 | 78,554名 |
合格者数 | 5,928名 | 5,322名 | 4,802名 | 4,712名 | 3,779名 | 4,542名 | 5,235名 | 4,472名 | 38,792名 |
合格率 | 56.4% | 54.7% | 52.5% | 49.6% | 48.4% | 47.7% | 42.4% | 44.8% | 49.4% |
新制度になって以降、合格率は50%以上をキープしており、改定前よりも10%以上と大幅な上昇を見せています。
新制度に移行後、高い合格率が続いていることからみても基本情報技術者試験は新制度で合格しやすい資格になったといえるでしょう。
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