PMOとは?PMとの違い、意味、役割、仕事内容を解説

  • 2023.06.02
       
PMOとは?PMとの違い、意味、役割、仕事内容を解説

PMOとは?

PMOは”Project Management Office”の略で、組織内における個々のプロジェクトマネジメントの支援を横断的に行う部門や構造システムを言います。
ここ数年、事業会社で大小様々なプロジェクトが発足する度に「PMOを置くべきか」などという議論が交わされるほど、「プロジェクト」という言葉の浸透と共に「PMO」が身近な言葉になっており、プロジェクトの成功に欠かせない存在になりつつあります。
複数のプロジェクトが同時進行される状況下でプロジェクトを成功へ導くには、組織を管理する仕組みが必要です。
そこで、その役割を担うのが「PMO」であり、プロジェクトを統括する「PM(プロジェクトマネージャー)」をサポートするために組織されたチームです。
規模が小さなプロジェクトの場合はPMOを必要とはしませんが、昨今、プロジェクトも大規模化しているおり、多くの開発現場ではPMOが導入されています。

もう少し詳しく説明していきます。
プロジェクトは、推進するPM(プロジェクトマネージャー)がいて、個々のプロジェクトを推し進めるのが一般的ですが、プロジェクトを同時進行させることは容易ではありません。
社内リソースは限られており、プロジェクトの進行に合わせて必要なリソースも変わってきます。
このように、どうにか社内で調整しなければならない場合に設置されるのがPMOです。
PMOは複数プロジェクトを同時進行させる状況下における、プロジェクトごとの質の差やプロジェクト間の競合の障害に対処します。

基本的に個々のプロジェクト推進には直接的に関わることはほとんどありませんが、このように横断的な視点でプロジェクトの支援を行います。
PMOが担う業務も多岐にわたり、また、PMOとしてのスタンスも「管理で留めるのか」「管理を超えて推進支援・課題解決支援まで踏み込んでいくのか」などは、会社やプロジェクトの規模によって様々です。
いずれにせよ、プロジェクトの成功確度を高めるための重要機能であることは間違いなく、プロジェクトが成功するか否かはPMOの力量によるといっても過言ではありません。
PMOの仕事はPMと似た部分も多く、プロジェクトの成功を大きく左右する重要な部門であるため、PMOやPMが機能していないとプロジェクト全体の統括が出来ず、開発プロジェクトが頓挫するリスクも高まります。

PM(プロジェクトマネージャー)との違い

<プロジェクトマネージャー>
プロジェクトの運用を任された個人であり、「プロジェクト」のために活動します。
会社から依頼されたプロジェクトを推し進めるリーダーともいえる人材で、プロジェクトに関する大きな権限を持ちます。
<プロジェクトマネジメントオフィス>
プロジェクトをより効果的に進めるために設置される組織や部署であり、「プロジェクトマネジメント」のために活動します。プロジェクトマネージャーの仕事の一部を担うことでサポートをしたり、プロジェクトマネージャーとコミュニケーションをとることで、よりよいプロジェクトになるよう尽力します。

PMOの役割

PMOの役割は、個別のプロジェクト管理・システムの品質向上・リソースとコストの調整・人材開発など広範囲に及びます。
そのプロジェクトマネジメントの支援を通じて「経営戦略」のより確実な履行およびそれにより生み出されるビジネス価値の最大化を図ります。
具体的にはプロジェクトマネージャーの意思決定のサポートやプロジェクトにおけるルールの維持です。
プロジェクト管理を行うプロジェクトマネージャーが、1人で意思決定を伴う管理業務を担うのは限界がありますが、PMOが客観的な立場で意思決定や管理業務を支援することで、プロジェクトの円滑な進行が可能になります。

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プロジェクトへの関わり方

PMOの役割や役職は企業組織・文化・環境、そしてプロジェクト規模等により多岐にわたります。
PMOの仕事を一言で表すなら「品質・進捗管理担当者」です。
PMOは、プロジェクトによってポジションが変わったりと、決まった形式はなく、プロジェクトに単独で配属されることもあれば、複数のPMOが配属されるということもあります。
プロジェクトに単独でPMOが配属された場合、プロジェクト全体がスムーズに進行するよう補佐することで、PMが正しい意思決定を行えるようにするのが一般的です。
また、PMの補佐役のみならず、事業部長やチームリーダーの補佐役として複数人のPMOが配属されるといった場合もあります。
プロジェクト全体がスムーズに進行できるように、PMO同士で連携をとることも大切です。
職種としては主に以下の3つに分類できます。
【PMOアドミニストレータ(PMO事務)】
情報収集から共有、データ管理や会議のセッティング、予算管理や勤怠管理事務業務プロジェクトに関連する社内プロセスを円滑に進める役割です。
【PMOエキスパート】
効果的なツールの開発や調達、プロジェクトに参加しているメンバーの教育など人材開発プロジェクトをより前進させるための役割を担いプロジェクト環境・ルールの策定・改善および標準化をする役割です。
プロジェクト全体に関わるプロセスを大きく改善することで、期限に間に合うだけでなく品質も向上します。
【PMOマネジャー】
PMに一番近い存在です。マネジメントだけでなく複数人で構成されたPMOメンバーの勤怠状況管理や教育、PMO組織の予算管理といったマネジメント業務全般を担い、プロジェクト遂行のための環境整備やルールの維持を行い、パフォーマンスの安定化を図ります。

最後に

ここまでPMOについて、意味やPMとの違い、役割、仕事内容について紹介してきましたがいかがでしたか?
チーム全体を俯瞰して状況を把握し、改善策を練って発案し、軌道修正を行うなどのプロジェクトマネジメントにおいてPMを陰から支えるPMOはプロジェクトを支える重要な役割を担っており、プロジェクトを成功へと導く一端を担うPMOは、心強い存在です。
PMOがPMを適切にサポートした場合、プロジェクトの成功に大きく貢献します。
新規プロジェクトを考えている企業は、PMOの設置を検討してみるとよいでしょう。
役割こそ違いますがPMOもPMも「プロジェクトを成功へと導く」という同じ目的・目標に向けて動きます。
共に協力しながらプロジェクトマネジメントをすることが大事です。

     

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