ドメインはインターネット上の住所
Webサイトやホームページを公開する際に必要になるドメインですが、この「ドメイン」とは簡単に言うと「インターネット上の住所」のようなもので、Webサイトがインターネット上のどこにあるか判断するのに利用されます。
といっても実際は、「IPアドレス」というもので Webサイトの所在を判別しますが、IPアドレスは数字の羅列で構成される文字列であり、覚えづらいため、IPアドレスに紐づいたドメイン名が使われるのです。
ドメインが住所のようなものだと述べましたが、それで言うとIPアドレスは緯度経度のようなものです。0から 255までの数字を「○○○.○○○.○○○.○○○」というように 4つのブロックに分けた形式で表します。実際にブラウザのアドレスバーにIPアドレスを入力して検索すればそのサイトにアクセスすることは可能です。
しかし、このような数字の羅列をいちいち覚えるのは大変です。そのため、ユーザが見やすいよう置き換えたドメインが使われます。また、住所が建物ごとに割り振られているのと同様にドメインもサイトごとに異なる設定がされています。
ちなみに、この IPアドレスとドメインを紐づける仕組みのことを「名前解決」といい、DNS(ドメインネームシステム)というシステムでドメイン名を管理しています。この名前解決を行うサーバを DNS
サーバと呼びます。
DNSサーバの仕組みとしては、クライアントからリクエストがあると DNSサーバがドメイン名に紐づいたIPアドレスをサーバに送り、サーバからユーザへレスポンスが返されます。
この DNSサーバは世界中に配置され、ドメイン名が重複しないよう、一元発行・管理されています。
つまり、ドメイン名は早い者勝ちとも言えますね。
独自ドメインとサブドメインの違い
ドメインには「独自ドメイン」と「サブドメイン」があります。
独自ドメイン
独自ドメインはドメイン取得サービスで取得できるドメインです。独自ドメインの場合、他の人が同じ名前をつけていない限り自由に設定できます。「○○.com」の○○部分には自分で設定したドメイン名を設定できます。
サブドメイン
サブドメインは独自ドメインを複数に分割することでユーザに割り振るドメインです。たとえば、レンタルサーバ業者が「server.com」という独自ドメインを設定した場合、「https://○○○○.server.com」のように独自ドメインの前にサブドメインが記載されます。独自ドメインの一部を間借りしているようなイメージです。独自ドメインを所有していれば基本無料もしくは安価で作成できます。1つの Webサイトを用途別に分けて運営を行う場合に便利です。
たとえば、「Yahoo!」では次のようなサブドメインを用いて各種 Webサービスを運営しています。
サイト名 | URL |
Yahoo!ショッピング | https://shopping.yahoo.co.jp/ |
ヤフオク! | https://auctions.yahoo.co.jp/ |
Yahoo!ニュース | https://news.yahoo.co.jp/ |
Yahoo!天気 | https://weather.yahoo.co.jp/ |
ほかにも 1つのドメインを用途別に分ける方法として「サブディレクトリ」で分けるという方法もあります。これは、1つのドメインのなかに別の部屋があるというイメージです。1つのテーマでカテゴリごとに階層を分ける場合に用いられます。
それぞれのメリット/デメリット
ドメインを選ぶ際、制限のあるドメイン以外であれば基本的にどれを選んでも問題ありません。しかし、ドメインによって人気や知名度には差があるため、なるべく知名度の高いドメインを選ぶことをおすすめします。それぞれのメリット、デメリットについて紹介します。
独自ドメインのメリット/デメリット
共有ドメインより信頼性が高く、他のサイトの影響も受けにくいため検索エンジンにおいて評価が高くなる傾向にあります。Webサイトの信頼度を高めたい人や SEO対策をしっかりしたい人などにおすすめです。
共有ドメインのメリット/デメリット
共有ドメインは無料で利用できる分、ドメイン名が制限されてしまいます。利用に制限があっても無料で利用したいという人にはおすすめです。
ドメインの種類
ドメインを取得する際、「.com」や「.jp」といった「TLD(トップレベルドメイン)」を選ぶ必要があります。
このトップレベルドメインとはドメイン名の「.」で区切られた一番右側を指し、用途・分野別のgTLD(generic TLD)と国や地域を表すccTLD(country code TLD)の 2種類に分けられます。
gTLD(分野別トップレベルドメイン)
gTLD は分野別のドメインで、ユーザがどこの国に住んでいようが制限なく使えます。また、Webサイト自体の制限もありません。ドメイン取得の際は、まず gTLD で登録できるか確認しましょう。
ドメインの種類 | 特徴 |
.com | 一般企業や個人の商用利用向け |
.net | ネットワークサービス向け |
.org | 組織や非営利団体向け |
.biz | 商用利用向け |
.info | 情報発信向け |
また、gTLD のうち、2012年以降に新たに創られたドメインを「新 gTLD」といいます。希望するドメイン名が既に gTLDで使用されているといった場合には、後発の新 gTLD であれば取得できる可能性があります。
ドメインの種類 | 特徴 |
.site | Webサイトを意味する |
.blog | ブログを意味する |
.app | アプリケーションやゲームを意味する |
.cloud | クラウドを意味する |
ccTLD(国コードトップレベルドメイン)
ccTLD は特定の国や地域を表したドメインです。これを取得するには一部を除き、該当の国や地域に自宅や事業所の住所を所有しているといった制約があります。日本であれば「.jp」が該当し、日本国内に住所を持つ個人や組織に所有権があります。
ドメインの種類 | 特徴 |
.jp | 日本を意味する |
.us | アメリカを意味する |
.gb | イギリスを意味する |
また、この国コードトップレベルドメインに関連して「属性型 jp」についても紹介します。
属性型 jpとは、「.jp」ドメインにセカンドレベルドメインが加わることで、まとまったドメインのことです。取得可能な組織が限定され、条件が厳しい分、ユーザからの信頼性は高いといえます。
「ne.jp」を除き、1組織で 1つしか取得できないルールがあります。また、個人での取得は認められていません。
ドメインの種類 | 特徴 |
.or.jp | 財団法人・社団法人・特殊法人向け |
.co.jp | 日本に登記のある法人向け |
.ac.jp / .ed.jp | 学校法人向け |
.ne.jp | 日本に住所や登記のあるネットワーク提供者向け |
.go.jp | 日本の政府機関や各省庁の研究所・特殊法人向け |
このように、ドメインにも多くの種類があるため、自分の用途に合わせて選択することが大切です。
おすすめのドメイン取得サービス
「お名前.com」
GMOインターネット株式会社が運営するドメイン取得サービスです。低価格であることに加え、ドメイン数も 580種類以上と豊富にあります。
「ムームードメイン」
GMOペパボ株式会社が運営するドメイン取得サービスです。400種類以上ある豊富なドメインのなかから、ドメインを取得できます。面倒な入力や難しい設定も不要で、専門スタッフによるサポートもあるため、初心者向けのサイトです。